2004年度・中日優勝特集(12)
(中日、優勝に王手)

声援にガッツポーズで応える落合監督

昨晩の神宮球場でのヤクルト戦に逆転勝ちして、中日のマジックは一気に二つ減ってM1となり、優勝に王手がかかりました。この試合、川上、石川の両エースの先発で始まり、5回表を終えて0:0の投手戦が展開され、5回の裏に稲葉に17号ソロを浴びて先制された時は、これはヤバイと思いました。 何故なら、ヤクルトには7回以降は石井、五十嵐のリーグナンバーワンのダブルストッパーが居るので、次の6回が無得点で終わると完封負けする恐れが有ったからです。

ところが、そんな危惧を井端が吹き飛ばしてくれました。6回の表、激走して駆け込んだ川上を塁において2番井端がカウントはノースリーから、ものの見事に2ランを放って、2:1と逆転してくれました。ところが、その裏に、犠飛で1点を返され、同点になってまた危惧を抱いた7回の表、今度はそれを森が吹き飛ばしてくれました。井端に続いて2ランを放ち、再び4:2とリードしました。

森選手(25)は昨年までは名前の「章剛」を取って「ショーゴー」と命名していましたが、一軍出場機会は一度もなかったことから今年から元の名前に戻し、更にスイッチから得意の左打ちに専念して一念発起していたところを落合監督に見込まれて先日、一軍登録されて直ぐの横浜戦で先制の2ランを打って期待に応えたばかりでした。97年にドラフト2位で大分藤蔭から入団し、 高校では3年夏の県大会で3試合連続場外弾放つなど主砲として活躍し通算44本塁打 の記録を持つスラッガーとして期待されておりました。

この森をはじめ、土谷、高橋、英智などは、昨年までは殆ど一軍出場機会は無かったのですが、今年の後半から、英智、森は先発で使われるようになり、土谷、高橋は代打、走塁、守備要員として随時使われるようになりました。その結果、大西、井上、森野等のヴェテランが代打に廻ることになり、打陣の層がが厚くなりました。落合監督の彼等の素質を見抜いたその慧眼には脱帽するのみです。

このような試合展開になったら、中日のお家芸の鉄壁の岡本、平井のダブルセットアップからストッパーへ岩瀬への継投がヤクルトの反撃をかわして4:2で見事に逆転勝ちして、川上は最多勝ほぼ確定の16勝をあげるとともに、中日は優勝に王手をかけました。明日のヤクルト戦に勝てば、いよいよ5年振りの優勝が決まります。あの落合監督が、よほどこの勝利が嬉しかったのか、試合終了後、珍しくもファンの声援に両手をあげて応えておりました。


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