藤枝東高物語(75) 往年の藤枝ダービーは北が東に勝利2010年02月17日の日記から |
藤枝東高物語(76) 静岡の高校サッカー勢力図に異変2010年02月21日の日記から |
試合終了して挨拶を交わす藤枝東、北両校イレブン |
今日は、2月11日、「建国記念の日」です。古い人間なのでしょうか、私はこれを「紀元節」と言い換えることにしております。「建国をしのび、国を愛する心を養う」ことがその主旨です。戦後、日本は日教組主導の間違った教育理念により国旗、国歌を無視するだけではなく愛国心をも独裁者に対する忠誠心に繋がり軍国主義を煽るとの理由で否定してきたため、自分が生まれ育った祖国を思う心という素朴で純粋な愛国心を持たない人たちが育ってしまいました。 家族を愛し、恋人を愛し、友人を愛し、隣人を愛す、その究極の延長線上にはそうした人々を包含する国が有ります。従って裏返せば、国を愛することは、人を愛することに繋がるはずです。そして、日教組が母国のように敬っている彼の国では、逆に愛国心を煽りたてて反日思想に利用していることなどの矛盾にどうして彼らは目をやろうとしないのであろうか。日の丸を掲げ、君が代を歌わないまでも、せめてこの日ぐらいは、この国がどのようにして創られてきたのかに思いを向けてもいいのではないでしょうか。 こんなことを思っているうちに、何時もなら土日に行われる高校サッカーが、祝日のこの日に行われることに気付き、当地区にとって唯一の情報入手先の「がんばれ藤枝東高」の「試合速報」にアクセスしました。今日は、新人戦県大会決勝トーナメント2回戦で、母校藤枝東は、藤枝東高グランドで藤枝北と対戦します。藤枝北は、私が藤枝東に在学中は藤枝農、つまり県立の農業高校でした。サッカーはそれほど強くなく、如何に藤枝東の力が落ちてきたとは言え、ここでとりこぼすことはないだろうと気楽に速報に見入っておりました。 藤枝東が先取点を取るのは時間の問題と思っていたところ、前半24分、「失点ミスから」の速報記事があらわれ、一瞬目を疑いました。まだまだ時間が有りますので、いずれ同点にして一気に逆転と期待して見続けましたがその後、何の記事も出ないまま「前半終了 藤枝東0−1藤枝北」の記事が出ました。そして、その後は、選手交代の記事が一度出ただけで「試合終了 藤枝東0−1藤枝北」の冷徹な記事をもって速報は終了してしまいました。昨年の選手権予選リーグで、藤枝東は、本来なら負けるはずがない相手の袋井、飛龍に負けておりますので、「やっぱり」という感じで、藤枝東の弱体化を改めて実感しました。 ところが、同じ時間帯にお隣の藤枝明誠高グランドでは、昨年の選手権優勝以来、勢いに乗る藤枝明誠が格下の浜松南と対戦しておりましたが、ここでも異変が起こりました。何と、あの強い藤枝明誠が0:2で浜松南に完敗したのでした。藤枝北が一昨年の選手権優勝校藤枝東を、浜松南が昨年の選手権優勝校藤枝明誠をそれぞれ完封して破ったにです。藤枝東が敗れたのは明らかに弱体化によるもの、しかし藤枝明誠は弱体化したわけでもないのに完全に力負けしております。藤枝東や藤枝明誠が弱かったというより、藤枝北や浜松南が強くなってきたとみるのが正しいようです。昨年以来、全体的にレベルが向上してきたことは事実のようで喜ばしいことと受け止めるべきでしょう。 かって藤枝の地で生まれた高校サッカーはやがて静清の地で花を咲かせ、静学、清商、清東が次々に全国制覇し、サッカー王国静岡の名を全国に高らしめましたが、1995年の静学以来、県内高の全国制覇は途絶え、サッカー王国静岡は名ばかりとなってしまいました。しかし、2007年に準優勝、2009年にベストエイトをもたらしたのは、静清の地に非ずして藤枝の地の東、明誠の2校で、この藤枝の地から王国復活の気運が芽生えてきました。藤枝を牽引してきた東を明誠が倒し、半世紀ぶりに今日、北がキャプテンの退場で10人の劣勢ながら東を見事な闘志で完封して破り、その気運は今や輪になって藤枝の街に息づこうとしております。 しかし伝統の東にも、力の明誠にも、闘志の北にも両刃の剣のように脆さが目立ち、静学、清商の域にはまだ達しておりません。昨年、東の選手もOBもファンも挙って勝ち残った明誠に声援を送ったように、街ぐるみの応援がどれだけ選手たちを鼓舞し勇気づけることでしょうか。今後は勝ち残って藤枝を代表して優勝を目指す在藤の高校を街ぐるみで応援し、サッカーの街、藤枝からサッカー王国静岡復活の狼煙をあげたいものです。昨日の明誠の敗退、残念ですが発展途上の過程にはよくあることです。次のプリンスリーグでは明誠が首位で全国大会、東は一部昇格へ、そして総体、選手権で明誠、東、北が競い合って優勝を目指すことを期待したいと思います。 |
新人戦静岡円大会で初優勝した喜びの暁秀の選手たち |
昨年末から静岡県の高校サッカー界に異変が漂いはじめました。 昨年の選手権で藤枝東が袋井、飛龍に敗れ、藤枝明誠が並み居る強豪校を 薙ぎ倒して初優勝を果たし、今年に入って新人戦でその藤枝明誠が浜松南 に完敗し、今日行われた新人戦史上初の東西対決となった決勝戦で暁秀が、 その浜松南を2:1で破って見事に初優勝したからです。そこで、その異変が ただならぬ状況に在ることを下表で説明してみたいと思います。 下表に、ここ10年間の新人戦静岡県大会のベスト4、つまり準決勝進出4校 の校名を掲げております。一目で判るように静岡学園、藤枝東の校名が毎年 必ず出ております。実際、静岡学園は10回中8回、藤枝東は10回中7回、両校 同時は10回中5回、両校いずれかは10回中10回つまり毎年となっております。 ところが、今年、ついにこの両校の校名が消え、更には両校に次ぐ強豪校 の清水商、藤枝明誠、常葉橘、浜名の校名も見当たらないという異常な事態 になっていることを下表から読み取ることが出来ます。 年度 優勝校 準優勝校 準決勝進出高 2010 暁 秀 浜 松 南 静 岡 北 磐 田 東 2009 静岡学園 清 水 商 藤 枝 東 藤枝明誠 2008 静岡学園 暁 秀 藤 枝 東 浜 名 2007 清 水 商 静岡学園 藤 枝 東 暁 秀 2006 静岡学園 常 葉 橘 藤 枝 東 藤枝明誠 2005 静岡学園 翔 洋 常 葉 橘 清 水 東 2004 浜 名 藤 枝 東 静 岡 西 静 岡 2003 清 水 東 暁 秀 静岡学園 浜 松 西 2002 静岡学園 磐 田 東 藤 枝 東 浜 名 2001 静 岡 北 翔 洋 藤 枝 東 静岡学園 静岡県の高校サッカー界の勢力図は次のような変遷を辿ってきました。 ・藤 枝東第一黄金期(1950-1973=24年間 同校全27回優勝 27/24=1.1回/年 ) ・静学・清商 黄金期(1974-2002=29年間 両校全55回優勝 55/27=2.0回/年註*) ・藤 枝東第二黄金期(2003-2008= 6年間 同校全 8回優勝 8/ 6=1.3回/年) ・群雄割拠 戦国時代(2009- ? = ?年間 ? ) 註*:静学・清商いずれもの場合は55/27=2.0回/年 いずれかの場合は1.0回/年 私としては、第二藤枝東 黄金期がまだ続いているものと信じたいところですが、 昨年の選手権で袋井、飛龍に敗れ、プリンスリーグ東海で2部に降格し、今年の 新人戦でも藤枝北に完敗する状態で、黄金期に在ると称するは笑止千万、W杯で 日本を優勝候補と見做すに似る愚考と思う次第です。 静学、清水商、藤枝明誠、常葉橘の4強の一角に進境著しい暁秀、浜松南、静岡北、 藤枝北の4校が絡み、これに藤枝東、浜名、清水東、翔洋の古豪(?)4校が割り込む まさに群雄割拠の時代に入ったとみております。 つまり、上記計12校のいずれが優勝しても不思議ではないということになります。 藤枝東がまずはプリンスリーグ東海2部で上位をキープし総体でベスト4に入るなど して、この私の予想を覆してくれることを期待したいのですが儚い夢でしょうか。 |
暁秀―浜松南 後半7分の暁秀の竹中(手前奥)勝ち越しゴールシーン (2/22付け静岡新聞の記事より) |
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