藤枝東高物語(85)
明誠に敗れ藤枝東の今年は終焉2010年11月03日の日記から
藤枝東高物語(86)
県大会で静岡学園優勝2010年11月13日の日記から


本年度選手権決勝T1回戦、藤枝東vs藤枝明誠の試合風景

本年度全国高校サッカー選手権静岡県予選決勝T1回戦の4試合は、本来なら10月
30日(土)に行われる予定でしたが、台風接近により中止となり祝日の今日に延期
されました。私としてはその日は、日本シリーズをナゴドで観戦しましたので好
都合でしたが中日がロッテに完敗したことから何か悪い予感を感じておりました。

当地方では、テレビ、ラジオによる視聴が出来ず、ネット上からも詳細な試合内
容を確認することができませんでしたので、その敗因等については全く承知して
おりません。スコアからみれば完敗のようです。
したがって、ここではこれ以上触れようがありません。

藤枝ダービーと称される藤枝明誠とのこの10年間の対戦成績は下表のとおりで、
9試合、5勝3敗1分ですが、この3年間は3連敗となっております。かって、藤枝
東のライバルは一に静岡学園、二に清水商だったのですが、三に藤枝明誠が出
てきた感じです。これらのライバル校が強くなったというより、藤枝東が弱く
なったとみるべきで、これ以上ライバル校が増えたら優勝など到底無理でしょ
う。ライバル校は、一、二校でいいのです。

狙ったところに蹴る・投げる、ボールをきっちり止める、この基本が出来ない
状態で更に高度のテクニックや戦略を狙っても空回りするだけのように思いま
す。藤枝東がそうだとは言いませんが、少なくともライバル校はこの基本をし
っかり身に付けていることは事実のようです。

文武両道はかっての美徳だったかも知れません、しかし現代では、野球、サッ
カーなどスポーツのプロ化が進み、選手たちも小学校時代からプロの世界に憧
れ、そのために甲子園や国立でプレーすることを目指して体力、技力向上に務
める選手たちが各校の主力になっている以上、学業、スポーツの二兎を追うこ
とをよしとする意味での文武両道は敗戦の言い訳けにはなりません。

進学校だから、大学受験があるから・・・でも藤色のユニフォームを着て先輩
たちが築いた栄光の跡を追って県、そして国の頂点に立てる喜びと誇りを感ず
ることが出来る、こんな素晴らしいことは、その後の人生の過程でも二度と訪
れることはないでしょう。一流大学に合格して一流会社に就職する、こんなこ
とよりより遥かに素晴らしい一瞬、一瞬を送っていることの自覚が果たして東
高の選手たちに有るのでしょうか。

大学受験に失敗しても、私もそうでしたが浪人して取り戻せます。しかし、
負けた試合は取り戻せません。とにかく、サッカー一筋に全力を投入すること
で、悔いの無い人生の一時期を送って欲しいものです。監督さんはこのような
考え方を選手たちに強要せずに、基本を教え込んだ結果として選手がそのよう
な考え方を持ったらその上で更に鍛えていけばいいだけのことです。

W杯で日本代表MFとしてキャプテンマークを着けて大活躍した東高OB、長谷部
誠選手は、中学、高校を通して監督の教訓は忘れられないとし、大学受験を断
念してプロの世界に飛び込んで今の地位を築いております。その彼がチームの
一員としていろいろ悩みながらもスイスでの合宿中に読んだ「ニーチェの言葉」
の中から「キノコの話」に感銘を受け、悩みを解決するのに大いに役立ったと
話しており、当日記でも長谷部選手と「ニーチェの言葉」で取り上げております。
しかし私は、この本の冒頭の一文「まずは自分を尊敬しよう」に心惹かれて読
み続けていったことと思っております。
東高の選手諸君にその一文を下記して送りたいと思います。

自分を尊敬すれば、悪いことはできない
人として軽蔑られるような行為をしなくなる
そういう風に生き方が変わって
自分の可能性を大きく開拓し
それを成し遂げるにふさわしい力を与える
自分の人生をまっとうにさせるために、
まずは自分を尊敬しよう

2010-11-03 選手権 決勝T準々 ●藤枝東0-3○藤枝明誠  富士運動 
2009-04-11 P東海 第1節      ●藤枝東0-3○藤枝明誠  藤枝総合 
2008-07-12 P東海 第9節      ●藤枝東1-2○藤枝明誠  藤枝総合 
2007-11-25 選手権 決勝T決勝  ○藤枝東4-1●藤枝明誠  エ コ パ 
2004-06-05 総  体 決勝T準決  ○藤枝東4-0●藤枝明誠 愛    鷹 
2003-05-18 総  体 2次L       ○藤枝東2-1●藤枝明誠  藤枝西G 
2002-04-20 総  体 順位戦     △藤枝東0-0△藤枝明誠  藤枝東G 
2002-11-09 選手権 決勝T準々  ○藤枝東3-1●藤枝明誠  草    薙
2000-11-03 選手権 2次L     ○藤枝東4-1●藤枝明誠  湖西市営  



清商との決勝戦で2点目ゴール後 真剣切りのパフォーマンスをする静学選手たち

一昨年まで37年間の長きに渡って静岡学園の監督を勤め、同校を日本有数のサッカ
ー名門校に育て上げ、60名以上のJリーガーを育ててきた井田勝通氏の功績は藤枝
東監督として全国三冠を含む8度の全国優勝を成し遂げた故長池実氏の功績とともに
静岡高校サッカー界の誇りと思います。

同氏は、私の生まれ故郷、静岡県焼津市の生まれで私の中学後輩であり、私の高校
時代同級生の親戚で、高校時代は私の麻雀友だちでもあった故長池実氏の指導を得
ていたことから親しみを感じます。

後任として、昨年から同氏の教え子で長らくコーチを務めてきた川口修監督が指揮
を執っておりますが、総体は昨年準優勝、今年優勝、プリンス東海は昨年、今年と
も高校ベストの3位以上、選手権は昨年ベスト4、今年優勝と前監督に勝るとも劣ら
ない立派な成績を残しております。

ラテンスタイルで個人技を重視しながら、その個人技を生かした連係プレーで隙の
無いサッカーを見事に前監督から見事に受け継いでいるように思われます。
下表は、静岡学園が1995年に全国優勝して以来の静岡県代表校の全国大会での成績
を示しております。以来、優勝しておりません。2007年の藤枝東の準優勝が最高で
16回中、半分の8試合は3回戦までしか進めませんでした。
漸く、2006年以降、3回戦進出が1回、準々決勝進出が2回、決勝進出が1回と徐々に
サッカー王国静岡の兆しが見えつつあります。静岡学園には、この4年間の総決算
である優勝を何としても成し遂げてもらいたいものです。

1995(74回) 静岡学園 2-0 清 水 商  4年ぶり 4回目 優   勝
1996(75回) 静岡学園 4-3 藤 枝 東  2年連続 5回目 ベスト  4 
1997(76回) 藤 枝 東 3-2 静岡学園 13年ぶり19回目 ベスト  4
1998(77回) 清 水 商 1-0 静岡学園  4年ぶり10回目 3回戦敗退 
1999(78回) 静岡学園 2-1 藤 枝 東  3年ぶり 6回目 ベスト  8
2000(79回) 清 水 商 4-1 静岡学園  2年ぶり11回目 3回戦敗退
2001(80回) 静岡学園 0-0 清 水 東  2年ぶり 7回目 3回戦敗退 
2002(81回) 静岡学園 2-1 藤 枝 東  2年連続 8回目 初戦 敗退
2003(82回) 藤 枝 東 1-0 清 水 東  6年ぶり20回目 初戦 敗退 
2004(83回) 藤 枝 東 1-0 常 葉 橘  年連続 21回目 3回戦敗退
2005(84回) 常 葉 橘 1-0 浜    名  初 出 場1回目 初戦 敗退
2006(85回) 静岡学園 2-1 藤 枝 東  4年ぶり 9回目 ベスト  8
2007(86回) 藤 枝 東 4-1 藤枝明誠  3年ぶり22回目 準  優 勝  
2008(87回) 藤 枝 東 2-0 常 葉 橘  2年連続 3回目 3回戦敗退 
2009(88回) 藤枝明誠 2-0 清 水 商  初 出 場1回目 ベスト  8
2010(89回) 静岡学園 3-1 清 水 商  4年ぶり10回目     ?
 
冒頭の画像は、YouTubeで観戦した決勝戦での映像の一コマで、静岡学園が2点目を
ゴールした後、真剣で斜め切りするパフォーマンスを演じている様子です。
このようなパフォーマンスは相手に対して失礼で高校生らしくありません。
後半の3点目でも同じようなパフォーマンスを長々としたこともあって審判から注意
を受けておりましたが、もし、こんな行為を国立で行ったら例え、王国静岡の復活が
実現できたとしても、静岡の恥を曝すことになります。
名将の誉れ高い井田前監督ならこのような行為を善しとしないことと思います。
がんばれ  静岡学園!


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