ここ数年、特に一昨年は全国準優勝、昨年全国大会出場の実績を
残しながら、藤枝東高卒のサッカー選手でＪリーグ入りを果たし
た選手は1人も居りません。2004年優勝メンバーの赤星貴文(23：
浦和レッズ)以来、2005年、2006年、2007年、2008年と4年連続で
Ｊリーグ入りを果たしていないのです。

更に、ショックなのは、2年連続で県選手権大会で優勝しながら、
2008年、2009年で、U-18日本代表、U-16日本代表、県選抜に選出
されていないことです。つまりプロ入りは2004年の赤星貴文選手
、日本代表、県選抜は2007年の、石神、鳥羽、河井、松田、小関
の5選手を最後に誕生していないことになります。

優勝はするものの、全国レベルの個人技を持った選手がいない
現状では、徐々に東高伝統のサッカーが受け継がれなくなり、
切磋琢磨する雰囲気も失われて衰退していく危惧を抱かざるを
得ません。しかし、そのような中でも、下記の14選手が東西の
大学のリーグ戦で活躍しておりますので、今日は彼らを紹介し
てみたいと思います。中でも、慶応では1年生から4年生までの
4人、筑波大学では3人が目覚しい活躍をしており、特に慶応の
河井陽介選手は、2得点3アシストして1部昇格目指して活躍して
おります。

筑波大学　碓井健平(22) 6試合540分出場、
          石神幸征(20) 3試合270分出場ベンチ入り3試合
          鳥羽亮佑(20) 2試合180分出場ベンチ入り4試合
明治大学　山田大記(21) 6試合531分出場1得点3アシスト
慶應大学　三輪健太郎(22) 詳細不明
          三上佳貴(21) 6試合540分出場
          河井陽介(20) 6試合490分出場2得点3アシスト
          藤田息吹(19) 1試合  6分出場ベンチ入り4試合
東農大学　勝部大輝(22) 2試合 76分出場ベンチ入り1試合
国士舘大　中村祐輝(22) 1試合ベンチ入り
浜松大学　水野翔介(21) 4試合353分出場
愛知学院　村松一樹(19) 3試合 37分出場
同志社大　松田純也(20) 4試合106分出場ベンチ入り1試合
立命館大　小関強平(20) 2試合ベンチ入り

前回は、現在大学リーグで活躍中の東高OB14選手を紹介し
ましたが、今回は年々活躍の舞台が減りつつある東高OBの
Ｊリーガー7選手を以下に紹介してみたいと思います。

中山 雅史(42)  ジュビロ磐田 J1実績 353試合 157得点 
山田 暢久(34)  浦和　レッズ J1実績 402試合  25得点
石川 竜也(30)  ﾓﾝﾃﾃﾞｲｵ 山形 J1実績  45試合   3得点
成岡   翔(25)  ジュビロ磐田 J1実績 402試合  25得点  
大井健太郎(25) ジュビロ磐田 J1実績  52試合   2得点 
岡田   隆(25)  ジュビロ磐田 J1実績   5試合   0得点  
赤星　貴文(23) 浦和　レッズ J1実績   2試合   0得点 

金澤大将(26) 岡田佑樹(26) 河村優(29)の3人は、かってはJ1
チームに所属していましたが、現在はJ2、JSLやその傘下のチ
ームでプレーを続けております。結局、現役JIリーガーは上記
の７名のみで、うち中山、山田は引退の時期が迫っており、他
の若手選手も、先発レギュラーを確保するまでには至っておら
ず、遠からず日本代表クラスの現役Jリーガー東高OBは皆無と
なりそうです。

残るは、ドイツ・ブンデスリーガー所属のボルフスブルクで
プレーをしている長谷部(26)だけで、彼が唯１人の東高OBの
日本代表選手となります。以上のように見ていくと、藤枝東は
全国屈指のサッカー名門校と言われる割には、そのOBたちの活
躍は目覚しいものではありません。

進学校であるが故に、サッカーで身を立てる意気込みで、中学、
高校でサッカーに邁進する生徒は案外、少ないのかも知れません。
Ｊリーグ創生期は、大卒Ｊリーガーが多かったのですが、最近で
は日本代表の殆どが、楢崎、中村俊、遠藤、玉田、大久保、本田
等のように高卒で占められております。

文武両道は、聞こえのいい言葉ですが、世界最大のプロスポーツ
を頂点とするサッカー界では中途半端で、「サッカーでダメなら
進学、進学後にまた挑戦すればいい」なんて考えが通用するよう
な甘い世界ではないと思います。進学は二の次にして、ひたすら
サッカーにのめり込むような選手が現れたらいいのに・・・・。