−日記帳(N0.026):20001年11月12日−
NYで旅客機墜落

好きな海外旅行をする時の楽しみのひとつに、どんな飛行機に搭乗 出来るのかなと事前にあれやこれや想像することが有ります。 特に、搭乗待ちのルームの窓越しに見る飛行機のスタ イルから機種名を予想してそれが当たると喜びは倍増します。

A320(エアバス)、B767(ボーイング)、DC−10(ダグラス)等が私が搭乗した代表的な機種名ですが、 これに、英仏の超音速機のConcorde101を入れると、たまたまでし ょうが先頭がABCDとアルファベット順になります。

ロッキード・トライスターが既に撤退しておりますのでこのABCD4社が 世界の大型旅客機を製造・販売しているメーカーとみていいと思います。 もっとも、ダグラス社はボーイング社に吸収されましたので、実質的にはABC3社 だけになります。 そして、コンコルドは英・米・仏間に限定されておりますので 結局、海外旅行する場合はエアバスかダグラスを含むボーイングの2社の航空機のいずれかと言うことになります。 私は何故か、エアバスは好きになれません。 名古屋空港での中華航空機の悲惨な事故がエアバス機だったことがそのきっかけだったような気がします。 今回のNYで墜落した航空機もエアバスでした、。 それと、航空会社も同時テロで乗っ取られたアメリカン航空です。 どうも頭文字のAは呪われている感じさえします。

現地時間9時に始まるNYの株価をインターネットでリアルタイムにチェックしていたところ、株価が急落しはじめるとともにこのニュースが飛び込んできました。 結局、テロではなくエンジンの故障との結論になりつつありますが、エンジンが離陸3分後に爆発して落下するようなことが起こりうるなら飛行機には怖くて乗れません。

片側エンジンが停止しても飛行可能ですし、両側とも停止してもグライダーの原理で海上まで滑空して海上不時着できますので全員助かったかもしれません。 エンジンに時限爆弾を仕掛けておけば有りうることですのでそのことも含めて徹底的に原因を解明して欲しいものです。
−日記帳(N0.027):20001年11月13日−
アフガンの首都・カブール陥落

アメリカと言う国は実に身勝手な国だと思います。
かってソ連のアフガン侵攻の折りには、ソ連に対抗して戦う戦士たち(ムシャヒディン)やビン・ラディン等を援助して現在のテロ組織アルカイーダの基礎作りに貢献したかと思うと、ソ連撤退後目標を失って暴徒と化したムシャヒディンに対抗するために勢力を延ばしてきたタリバンを援助し、そして今回はビン・ラディンを匿っているとの理由でそのタリバンをかってソ連の手先として敵対していた北部同盟の諸民族と手を組んで壊滅しようとしております。

北部同盟はもともと民族の違いのためにお互いに反目しあっていたのに反タリバンと言う共通目的のために一時的に 和睦して同盟を組んだアフガン北部の民族ですから一枚岩でなく、反タリバンの目的意識が薄れればバラバラになることは必定と思われます。

このアフガンと言う国はこのサイトの「雑感記」で解説しておりますように、紀元前にはペルシャ・アケメネス王朝のダーレイオス一世とマケドニアのアレキサンダー大王、3世紀には同じくササン朝ペルシャ、13世紀には蒙古のチンギス・ハーン、14世紀にはモンゴル系のチムール帝国、16世紀にはペルシャ系のサファビー朝、17世紀にはインドのムガール帝国の侵略を次々に受け、18世紀になって漸くアフガン人(イラン、セムの混血)による独立王朝が成立したものの19世紀にはイギリスとロシアの干渉を受ける等、その時折の支配者によって混血化が進んだ結果、トルコ系、ペルシャ系、モンゴル系等の多民族国家となり、過半数を占めるパシュトゥン人の他にタジク人、ウズベク人、そしてモンゴル系のハザラ人等が住んでおりますが、同じイスラム教を信奉しながらもその民族の違いから反目しあっており、昨日TVで放映されたカブール市内でタリバン兵の死体を踏みつける北部同盟の兵士たちにその実態が象徴されているように思います。

またタリバン後のアフガンにはパシュトゥン人のパキスタン、カシミール問題でパキスタンと敵対し北部同盟を支持するインド、ハザラ人を支持するイラン、タジク人、ウズベク人を支持するタジキスタンとウズベクスタン、更にはインド洋進出を目指すロシア、中央アジアからの石油パイプラインの権益を狙う米国等、複雑に各国の権益が錯綜し一筋縄にはいきません。
その点、ロシア、ドイツ、米国、英国、フランス等のキリスト教国と交戦した歴史を持つ日本はイスラム世界では好意的に受け取られているので、難民救済だけでなく中立の立場でパシュトゥン人主体の民主的国家建設にリーダーシップを発揮して欲しいものです。


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