−日記帳(N0.2076)2007年09月01日−
忘帰洞温泉に一泊旅行(2)
−日記帳(N0.2077)2007年09月02日−
ボルト締めの盲点(2)


熊野灘から観た忘帰洞の景観(1)
(紀の島巡りで私が遊覧船上から撮影)

9時までにヴァイキングの朝食、10時までにチェックアウトを済ませた後、約1時間の遊覧船での紀の松島巡りをしてから昼食を挟んで午後2時までに帰りのバスが待機している勝浦港の公営駐車場に集合することが、今日の予定でした。従ってチェックアウトしてから集合時刻までの4時間から、島巡り、昼食、連絡船の航行時間に要する時間、約2時間を差し引いても、2時間余ってしまいますので、その時間を土産物の買い物、勝浦温泉の街中見学に費やすことにしました。紀の松島巡りは、勝浦港外に点在する大小無数の奇礁奇岩を遊覧船から眺める観光で、ラクダ島や ライオン島、洞窟の鶴島、平維盛入水伝説が伝わる山成島などがその代表的な奇礁奇岩です。以下にその様子をスナップしてみます。

熊野灘から観た忘帰洞の景観(2)

この画像はネットで偶然見付けたものですが、興味深いことに私が撮影した冒頭の画像とほぼ同じところを撮影しております。そして、更に興味深いのは、向かって右側に私が撮った画像には三角の形をした洞窟が有りますが、上の画像には有りません。このことは、この洞窟が最近、人工的に作られたことを物語っております。昨日の日記の冒頭に、この三角の形をした洞窟を内側から観た画像を掲載しておりますが、三角の形状が如何にも人工的と思っていたのですが、やはり人工によるものだったようです。

紀の松島の代表、松島4島(左から兜島、筆島、鶴島、乙島)
兜島と筆島は判りますが、ここからの形ではどうしても鶴島は鶴に、乙島は乙の字には見えません。かなり強引にこじつけたようです。この島は忘帰洞がある狼煙山半島の西の先端付近にあります。右手には勝浦湾のほぼ中央に浮かぶ中の島が望めます。

紀の松島の中で最も有名なラクダ島
これは、見事にらくだそっくりです。左前方に兜島、筆島、鶴島が見えます。

平維盛が入水自殺したとされている山成島
紀の松島の中では最も遠方の沖合いにあるため望遠を効かして撮影した関係で画像がボケております。平清盛の嫡孫、平重盛の嫡男の平維盛は、1180年の源頼朝の挙兵に際し、平家方の追討大将軍となったものの、富士川の戦いで水鳥の羽音を敵軍の来襲錯覚して敗走して祖父、清盛の怒りを買い、1183年には倶利伽羅峠の戦いでは源義仲に敗れ、1184年には屋島の戦いで源義経に敗れて密かに逃亡し高野山に入ってから、この紀の松島まで逃れたものの、この山成島で入水自殺したとされております。大変な美男子で光源氏の再来と言われておりました。


報道された問題のボルトナットの構造モデル図
(ニュース情報による想像図)

那覇空港での中華航空のボーイング737型機の着陸時の炎上事故の原因が、ボルトにナットを締め付けて固定する際に、ナットの緩み防止のためのワッシャーを装着しなかったことによるものと推定されていることは、8月24日の「ボルト締めの盲点(1)」で採り上げておりますが、今日のテレビのニュースで、この件に関連して驚くべきことが報道されましたので、ここで採り上げてみたいと思います。

報道によれば、ボーイング737型機のトラックカン内のスラットを作動させるためのアーム同士を接合するボルトナットの構造が改造されているというのです。改造前は、上図に示すナットの外径Bがボルト穴径Aより大きいので、ワッシャーを装着しなくても接合できますが、改造後はナットの外径Bがボルト穴径Aより小さくなっているので、ワッシャーを装着しないとボルトがスッポ抜けて脱落してします設計になっているというのです。

改造の理由は、緩み止めとしてのワッシャーを確実に装着させるべく、ワッシャーを装着しなしと締め込みが出来ないようにすることにあると思われます。しかし、ナットが自重で下側に片寄るとワッシャーを装着しなくてもスレスレでボルト穴に引っ掛かって一時的には締め込みが出来た状態になりますが、振動等によって片寄りが是正され、ボルトはスッポ抜けて脱落して、今回の炎上事故の原因になることが考えられます。

一方、改造前では、例えワッシャーの装着を忘れても、ナットの緩みの危険度は増しますが、規定以上のトルクで閉め込めば、まず緩むことは有りません。車のタイヤ交換時に4本のホイールにナットをワッシャー無しで締め込みますが、手で力一杯閉め込みさえすれば、ナットが緩んでタイヤが走行中に外れるようなことが無いことからも判ります。従って、ワッシャーの装着忘れという同じミスでも、改造前の設計では直ちに重大事故に繋がる恐れは殆ど有りませんが、改造後の設計では、今回のような重大な事故に繋がる恐れが有りますので、この設計変更は改悪と言わざるを得ません。

以上の情報に基づいて、世界各国で同型機の当該箇所の点検が行われているようですが、その後の情報は何故か、報道されておりません。また、今回の事故機の当該箇所が設計変更前だったのか後だったのかも報道されていないようです。このような情報をから考えると、今回のボルト脱落原因は中華航空側の点検ミスよりも、ボーイング社での製造時の組み立てミスの可能性のほうが大きいように私には思えてなりません。


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