−日記帳(N0.2080)2007年09月05日−
世界に恥かいた世界陸上大阪(2)
−日記帳(N0.2081)2007年09月06日−
当サイト日記掲載記事の訂正(1)


ミス誘導されゴール手前で倒れこんだ競歩の山崎選手(23)
(9月1日付け毎日新聞)

昨日の日記で採り上げた、世界陸上大阪の運営上の問題点を以下に再掲してみます。

(1) 日本選手の大不振
(2) 空席が目立つスタンド
(3)スイスを除いて選手不在の入場行進
(4) 競歩での係員の誘導ミス
(5) 初日に観客入場をさばき切れなかったミス
(6) 空き室探しに奔走したボランティア
(7) 深夜に及ぶ不自然な競技開始

北京五輪を来年に控えているため、世界陸上に集中できない選手心理は判らないでもないですが、開催国日本の選手には開催国に相応しい成績を残す義務が有るはずです。実力以上の成績を望んだりはしません。せめて、自己ベスト以上もしくはそれに準ずる成績を残すことを期待したのですが、自己ベストに遠く及ばない惨敗による予選落ちのオンパレードでした。最終日の女子マラソンで驚異の粘りで土佐礼子さんが3位に入りましたが、もしこれが無かったら開催国で個人種目のメダルゼロという屈辱を味遭うところでした。

会場の長居陸上競技場は、高校サッカー選手にとっては高校野球選手の甲子園に相当する憧れの場所でした。我が母校、藤枝東はここで何回か優勝を経験しておりますが、決勝戦の会場が国立競技場に移ってからは未だに優勝を経験しておりません。 2002 FIFAワールドカップはここで3試合が開催され、日本代表は50,000人近い大観衆を集めてチュニジアとグループリーグ第3戦を戦い、ここをホームグランドとしているセレッソ大阪の森島寛晃の活躍で、2-0で見事勝利を収め決勝トーナメントに進出したことが思い出されます。それだけに世界陸上でのガラガラのスタンドを見ると寂しい思いに駆られます。 こんな風景が世界中に衛星中継で配信されたのですから、こころある世界中の陸上競技ファンは蔑視の眼差しで観ていたことと思います。

5万人収容の長居陸上競技場の入場者は、開会式の25日夜、2.7万人、目玉の男子100mの26日夜、3.5万人、日本唯一の金メダル候補のハンマー投げ室伏選手登場の27日夜、2.4万人と入場者数は伸びませんでした。惨たんたるものでした。このような不入りの原因には、酷暑などの環境要因も有ったことと思いますが、こうしたマイナス要因を読んで着実に動員目標の45万人を達成するために有りとあらゆる動員手段を講ずるべきでした。しかし、大阪市職員を中心にそれなりに動員に尽力したにも関わらず、9日間の入場総数は35.9万人で目標の80%弱にとどまりました。入場は、午前、午後の2部入れ替制ですので、全ての部が満員の場合は90万人となることから、約40%の入場率となります。

この数字だけを捉えれば、さほど酷くはないのですが、テレビ画面に映し出されたガラガラのスタンド映像からは惨憺たる印象を受けます。男子100m、ハンマー投げ、女子マラソン等、満員になる可能性がある競技種目に重点的に動員をかけて、満員、もしくはそれに近い状態にし、そのようなスタンド風景を国内外に配信すれば、かなり印象はいい方向に改善されたことと思います。また、入場行進に、もっと積極的に各国選手団に参加を強く呼びかけるべきでした。昨日の日記の冒頭に掲げた、ガラガラのスタンドに選手が居ない入場行進の画像は、まだにダブルパンチで大会の低調ぶりを国内外に強調する結果になりました。最終日の女子マラソンで4位以下にズルズルと後退するかに見えた土佐礼子選手が驚異の粘りを見せて4位以下を抜き返して長居陸上競技場のマラソンゲートを潜った時、彼女の視野に入ったのはガラガラのスタンドでした。

競歩での係員の誘導ミス、初日の入場者に対する誘導ミス、ボランティアや一部の選手に対する宿泊施設案内の不徹底等はテレビ画面にこそ映し出されませんでしたが、組織委員会に根付いていた本質的な欠陥体質によるものと断じざる得ません。深夜に及ぶ不自然な競技開始は、国際陸上競技連盟(IAAF)からの要請によるものとされておりますが、開催国の権利、利便を無視するものであり、日本の組織委員会はこれを無条件で受け入れるべきではありませんでした。これが、子どもたちを大々的に動員できなかった事情にも繋がったように思います。このように、事前準備の悪さ、先行きの読みの悪さ、関係者に対する教育の不徹底、各国選手団や国際陸上競技連盟に対する弱腰等が今回の失敗を招いた要因であると断じます。



上の画像は、9月1日付けの日記「忘帰洞温泉に一泊旅行(2) 」の冒頭に掲げた、南紀勝浦温泉、ホテル浦島にある洞窟露天風呂「忘帰洞」をホテル裏側、つまり熊野灘を航行する「紀の松島巡り」の遊覧船上から撮影した画像です。上三角の形をした洞窟露天風呂が白四角の枠内に見られます。

一方、下の画像は他サイトから引用させて頂いたもので、上の画像とほぼ同じ風景てす。そこで私は、この画像には上の画像に見られる上三角の形をした洞窟露天風呂が見られないことから、「この洞窟はその後人工的に作られた」と記載してしまいました。

しかし、よくよく下の画像を見ると、白矢印で示すように、上三角の洞窟の上の尖がり部分が見えます。その高さは、両画面に共通に右側に見られる赤い屋根の位置を照準にすると上の画像と同じ位置にあることから、上の画像にある洞窟露天風呂が撮影方向の関係で見辛くなっていただけで、存在していることが判明しました。ここ、改めて、9月1日付けの日記の上の括弧内の記事を謹んで訂正させて頂きます。


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