−日記帳(N0.2082)2007年09月07日−
当サイト日記掲載記事の訂正(2)
−日記帳(N0.2083)2007年09月08日−
誤解されている熟語ことわざ


マスコミの皆様へ

今の偽らざる気持ちをお伝えいたします。
なぜ利恵が…その時の娘の恐怖と痛みと苦しみを 思うとき、居たたまれない気持ちで一杯になります。
お母さん助けて、助けて! と叫んでいたに違いありません。
あと少しで我が家にたどり着けたのに、と思うと 本当に残念でなりません。 同時に行き場のない悔しさ、無念と、犯人達に対する憤りで胸が張り裂けそうです。
何の落ち度も、関係もない娘に対し、あれほどの異常 な行為を行った人間の存在を、 私は認めることは出来ません。
絶対に、絶対に、許しません。
私と亡き娘の気持ちをどうか酌んでいただき、ご理解 とご協力を賜りますよう、お願いいたします。

     平成十九年八月二十八日
        磯谷富美子


上記のメッセージは、8月24日の夜、卑劣、そして残忍極まりない3人の男たちによって惨殺された磯谷利恵さんのお母さん、富美子さんが、最愛の一人娘を無残に殺害された思いを切々とマスコミに訴えた手記です。
読むほどに、その無念さ、悔しさ、悲しさそして犯人たちへの憎しみの思いが切々と伝わってきて胸を打たれます。
その思いは「絶対に、絶対に、許しません。」の一行に凝縮されていると思います。
この事件については、「私も絶対に許せない」思いで、8月30日の日記「絶対に許せない3人組の犯行 」に掲載しました。
思い出すと辛くなりますので、思い出したくないのですが、その後のメディア情報により掲載した記事内容には数々の誤りが有ることが判明しましたので、謹んで以下のとおり訂正させて頂きます。

犯人グループは3人でなく4人だった
実は、第四の男、本堂祐一朗(29)の存在がその後の調査で浮かび上がってきました。 川岸健治(40)が、「闇の職安」と言われる携帯の闇サイトで共犯者を募集した際、応募してきたのは、今回の実行犯の 堀慶末(32)、神田司(36)以外に本堂祐一朗も応募しており、犯行の二日前の8月22日の下打ち合わせは彼を含めて4人で行われていたことが判明したのです。日記では、3人で打ち合わせたとしておりますが、間違っておりましたので訂正させて頂きます。

ただ、ここで問題になるのは、本堂祐一朗が打ち合わせ後に窃盗未遂容疑で逮捕され、その時に今回の実行犯3人と今回の事件を匂わす犯行計画の打ち合わせをしていたことを警察に話していたことです。彼を問い詰めて、今回の実行犯たちを割り出し、住所が判っている神田司の周辺を見張っていたら今回の事件を防げたのではとの思いに駆られるからです。多分、窃盗未遂容疑者の告白だけにその信憑性を疑い共犯者の割り出しを殆ど行っていなかったのではないかと思います。

川岸健治の供述内容が誤っていた
日記では、彼が女性を殺害するつもりはなく、殺害は彼が運転する車の後部座席にいた共犯者の堀、神田の両名が行ったように記載しましたが、これはとんでもない間違いで、まず殺害は車外の駐車場で行われ、川岸も参加していただけでなく、劣情を起こして利恵さんに暴行しようとして、「そういうことはしんさいと決めているでしょう」と神田にたしなめらて思い留まったのが真実であることが、神田の弁護人が神田に面会して判明しました。神田は、極刑は覚悟しているが、女性を暴行しようとしながら自首することで刑を軽くしようとした川岸が許せなかったと、弁護人に語ったそうです。

ATMで引き出せなかったのはPW不明ではなかった
日記では、引き出せなかったのは利恵さんからPWを聞き出せなかったとしておりますが、実際はPWは聞き出せたものの、深夜にかかっていたたためATMが閉鎖されていたために引き出せなかったようです。

利恵さんは自由が丘ではなく本山から帰宅していた
日記では、利恵さんが地下鉄名城線・自由が丘駅を下車としておりましたが、地下鉄東山線・本山駅を下車し、その帰路で襲われたのが事実と判り納得しました。実は彼女の勤務先の栄から自由が丘に行くのはわざわざ遠回りすることになり不自然と思っておりましたが、本山でしたら栄と同じ東山線ですから納得できました。今後の同類犯罪の再発を防ぐためにも場所は公表したほうがいいと思いますが如何がなものでしょうか。

以上、3点を謹んで訂正させて頂きます。


       (1)流れに棹をさす 正答率=18%
       (2)気が置けない  正答率=42%
       (3)役不足      正答率=50%
       (4)ぞっとしない   正答率=46%

上の慣用句は、文化庁が今年の2月から3月にかけて全国の16歳以上の男女約3,400人を対象にして実施した国語世論調査で採用された質問の一例です。その意味を問うことで、慣用句がどの程度正しく国民に理解されているかを調査しておりますが、その調査結果が今日、発表されました。右側の正答率から判るように、上の4問については半数以上の方が間違った解釈をされていることが判ります。特に若い世代にその傾向(間違った解釈)が強いことが判りました。 私も実は4問中、(4)はその慣用句の存在すら知らず、しかも間違って解釈をしてしまいました。まずは、この4問について解説をしてみたいと思います。

(1)流れに棹をさす:
ここでの「棹=さお」は「竿=さお」ではありません。棒のようなもので船頭さんが川底を突ついて川の流れに乗って船を進める情景がドラマや映画で見られます。「棹」はこの棒のようなものです。従って、流れに乗った船を、さらに棹を操って流れより更に早く進ませることから、「流れに乗って更に物事を加速させる」との意味です。不正解の大半は「乗っている流れに逆らって物事を減速させる」と全く逆の解釈によるものでした。

(2)気のおけない:
「彼は気が置けない人だから」で 気=気使い 置く=心掛ける と解釈して「彼は神経質でうるさい人だから」との意味の回答が不正解の大半を占めております。、「気がおけない」は「気づかう必要がない」「遠慮のいらない」という意味になります。「気を置く」には「気使う」という意味が有りますので「気が置けない」は「気使う必要がない」「遠慮のいらない」という意味になります。従って、「彼は気さくで気使う必要がない人だから」と不正解と全く逆の意味になります。

(3)役不足:
「彼は課長職に見合う力が無いので課長職は役不足だ」
「彼は部長職に見合う力が有るので課長職は役不足だ」
以上のように二つの解釈が考えられますが、正解は後者です。 言い換えれば「彼の能力が彼の役(地位)を上回っているからその役では不足」ということになります。

(4)ぞっとしない:
この慣用句の反対句の「ぞっとする」は「怖くて震え上がる」の意味ですから、その反対の意味に解釈して「怖くないので震え上がらない」と私は解釈してみたのですが、国語辞典で調べたところ、「あまり感心しない」が正しい解釈であることが判りました。これは、反対語と対をなしていない慣用句の好例です。

この4例以外に、「上や下への大騒ぎ」を「を下への大騒ぎ」、「そうは問屋が卸さない」を「そうは問屋が許さない」、「熱にうかされる」を「熱にうなされる」のように間違うケースが多く有ったと報告されております。日本語って難しいですね。


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