−日記帳(N0.2090)2007年09月15日− |
五輪最終予選でカタールに先勝 |
−日記帳(N0.2091)2007年09月16日− |
H2Aロケット打ち上げの歴史 |
水野からのクロスを頭で合わせて先制した梶山(右) |
種子島宇宙センターの発射台に取り付けられたH2Aロケット |
北京五輪アジア最終予選の第3戦が東京・国立競技場で行なわれました。4チームが3組に分かれてホーム&アウエーによるリーグ戦が行われ、各組1位に五輪出場権が与えられます。日本は下表のように、カタール、ベトナム、サウジアラビアとともにC組に属し、既にベトナムに2:0で勝ち、サウジアラビアと0:0で引き分け、現在勝点4でカタールと同率1位を維持しております。 日本はワントップに森島康仁(C大阪)、出場停止中の本田圭佑(名古屋)に代わって柏木陽介(広島)をスタメンに起用し、前半6分、水野晃樹(千葉)からのクロスを梶山陽平(FC東京)が頭で合わせて先制、その後は、後半10分に梶山が膝を痛めて負傷交代、更に13分には本田拓也(法政大)が2枚目のイエローカードで退場し劣勢を強いられましが、GK山本海人(清水)等の好守で凌ぎきりました。 この結果、アウエーの10月17日カタール戦、11月17日のベトナム戦を引き分け以上、ホームの11月21日のサウジアラビアに勝てば、勝点12以上になり、1位が確定し日本の五輪出場が決定します。カタールは他2試合に勝っても勝点11どまり、他2チームは仮に2勝しても勝点9どまりで日本に及ばないからです。カタールに敗れると、日本の自力で1位の道は閉ざされますので、引き分け以上が絶対に必要となります。 |
打ち上げ 年 月 | H2A 機名 | 打ち上げ 成否 | 衛星稼動 成否 | 衛 星 の 目 的 | |
01年 8月 | 1号 | 成功 | 成功 | レーザー測距装置 | |
02年 2月 | 2号 | 成功 | 失敗 | 2機中、DASHの分離に失敗 | |
02年 9月 | 3号 | 成功 | 成功 | DRTS、USERS衛星 | |
02年12月 | 4号 | 成功 | 成功 | 環境観測技術衛星他3基 | |
03年 3月 | 5号 | 成功 | 成功 | 偵察衛星2基 | |
03年11月 | 6号 | 失敗 | 成功 | 偵察衛星2基中1基の分離失敗 | |
05年02月 | 7号 | 成功 | 成功 | 運輸多目的衛星(MTSAT1号) | |
06年01月 | 8号 | 成功 | 成功 | 陸域観測技術衛星「だいち」 | |
06年02月 | 9号 | 成功 | 成功 | 運輸多目的衛星(MTSAT2号) | |
06年09月 | 10号 | 成功 | 成功 | 情報収集衛星光学2号機 | |
06年12月 | 11号 | 成功 | 成功 | 技術試験衛星「きく8号」 | |
07年02月 | 12号 | 成功 | 成功 | 情報収集衛星 | |
07年09月 | 13号 | 成功 | 成功 | 月周回衛星「かぐや」 |
順位 | 国 名 | 国旗 | 勝点 | 勝 | 分 | 負 | 点差 |
1 | 日 本 | 7 | 2 | 1 | 0 | +2 | |
2 | カタール | 4 | 1 | 1 | 1 | 0 | |
3 | ベトナム | 2 | 0 | 2 | 1 | −1 | |
4 | サウジアラビア | 2 | 0 | 2 | 1 | −1 |
上表は、今回の13号機を含む過去13回のH2Aの打ち上げ実績です。打ち上げでの失敗は6号機での1回のみ、衛星の稼動での失敗は2号機での1回のみですので、このデータだけからみればマスコミにかって酷評されたほど酷い内容ではありません。ただ、それでも今ひとつ信頼感に欠けるのは、H2Aの前身のH2の無残な連続失敗、そしてH2A6号機の初歩的のミスの印象が根強く残っているからと思われます。 しかし、今回の成功で打ち上げは連続7回、衛星は連続11回になりますので、ここにきてH2Aの打ち上げ技術は確立されたとみていいのではないかと思います。ただ、世界市場に向けてのロケット事業としては、コスト高と積載能力不足が未解決のため目処が立ってませんが、現在この弱点を補完したH2Bの開発が行われておりますので期待しております。 |
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