2002年の春のメバル釣り(1)
初釣りは春の嵐であわや(日記帳2002年4月3日より)

今年になってからまだ1回釣もりに行っておりません。理由はふたつ有ります。ひとつめは岸からの釣りではなく小さなマイボートで沖まで出るので季節風が強く波の高い冬の海は危険であること、ふたつめは釣り友のNさんとWさんが二人とも怪我と手術のために3月末までは釣行が無理だったことでした。 しかし、漸く春らしくなって波静かな日が続くようになってきましたので早速ご両人と連絡を取り合って、昨年11月18日にWさんとメバル釣りして遭難騒ぎになった三河湾に浮かぶ無人島まで行くことにしました。

餌の生きたイサザ(しろうお)を購入して午後5時頃港を出航しました。弱い北西風が吹いておりましたが波穏やかでメバル釣りには絶好の条件でした。ポイントに15分ぐらいで着いてからアンカーを打ちメバルの食い気が立つ夜を待ちました。メバルは夜行性ですので暗くならないと釣れないのです。5時半過ぎになってもまだ陽は高かったのですが西の空に灰色の雲がわいてきて太陽ががその雲に隠れてしまいました。すると、それまではゆるやかに吹いていた西風が少し強くなってきました。 天気予報では南から張り出している高気圧が東に移動してくるので風も穏やかな好天に恵まれるとのことでしたからさほど気にもせず、5.6メートルの長竿に3本針の胴付き仕掛けを結んでイサザの餌を付けて脈釣りをしてました。

しかし、風は更に強まり時折突風のように吹き抜けるようになりましたがまだ白波はたっていなかったので、不安を覚えながらも、もう少し様子を見ることにしました。ところが、斜め後ろにいたはずのNさんのボートが真横に見えるようになりました。

実は、強い西風でアンカーが固定されず流されていたのです。これを見て釣りを断念し帰港することにして、急いで帰り支度をしましたが、益々風は強まり白波が立ってきました。 エンジンを微速にして波を出来るだけ被らないように3隻のボートはお互いに確認できる位置を取りながら一路北に進路を取り港に向かいました。

ところが、島影から離れるとまともに強い西風を横から受けるため横波を被るようになり危険な状態になってきましたので、進路をやや北西に変え、ジグザグに進路を取って出来るだけ横波を受けないように進みました。 しかし、それでも容赦なく波がボートの中に入ってきましたがその程度なら転覆の心配は無いので委細構わずずぶぬれになりながらも何とか帰港できました。昨年に続いて二度目の緊急避難で、遭難の恐れはなかったもののボートフィッシャーとして恥ずかしいことでした。今回も、先回と同じように寒冷前線の通過に伴う強風波浪の発生でしたが、これを読み切れなかったことが大きな反省点で、これを教訓に二度とこんなことにならないようみんなで反省しました。

後でインターネットで天気図の変化をフォローしたところ、南から張り出した高気圧以外に朝鮮半島に大きな高気圧、更に太平洋上にふたつの小さな低気圧が発生し高気圧との境目に寒冷前線が急速に発達し5時過ぎに中部地方を通過したため雨を伴って西風が強まり波浪注意報が出るに至ったことが判りました。 従って、我々のミスは第一に出航直前に天気予報を聞いて波浪注意報が出ていることをキャッチしなかったこと、第二に西の空に灰色の雲がわいて西風が強まった時点で緊急避難しなかったことに尽きると思います。 これからはこれを肝に銘じて事前チェックをしっかりやりたいと思います。


 
前 頁 へ 目 次 へ 次 頁 へ
Pー1
inserted by FC2 system