−日記帳(N0.2268)2008年03月15日−
チベット自治区での暴動に思う(1)
−日記帳(N0.2269)2008年03月16日−
ゴン、J1新記録の15年連続ゴール!


ラサ市内の暴動の情景

2008年2月に日本・武道館で開催されたコンサートで、アイスランドの世界的な女性歌手で、日本美人を偲ばせる黒髪の神秘的な美貌で知られるビョーク・グズムンズドッティルさん(1965年生まれ)が「Declare Indepnedence」を熱唱した際、「コソボ、コソボ!」を連呼し、その後のセルビアでの出演をキャンセルされる一幕がありました。

それから約1ケ月後の2008年3月2日に、中国・上海で行われたコンサートでも彼女は、中国国内では歌うことが禁じられているため事前に中国側に届けていなかったこの歌を突然歌い出し、その歌の途中にで「チベット!、チベット」と叫んで、中国のチベット侵略を非難し、その不当性を痛烈にアピールしました。そして、そのほぼ2週間後の昨日、ビョークさんの叫びに呼応したかのように、中国・チベット自治区ラサ市中心部で独立を求めるチベット仏教の僧侶や市民による大規模デモが警官隊と衝突し数人が死亡、負傷者も多数にのぼるとAFP通信が伝えてきました。

中国には4特別市、24省の他に5自治区が有ります。5自治区は、内モンゴル自治区新疆ウイグル自治区寧夏回族自治区広西チワン族自治区チベット自治区です。

中国の5自治区の色分け

このうち、チベット自治区はチベット仏教を信奉するチベット族、新疆ウイグル自治区はスラム教を信奉するテュルク系民族が住み着いて独立国の形態をなしておりましたが周辺からの侵略を受けるなどの歴史を経て中国に強引に自治区として併合されてしまいました。

そのため、この両自治区では独立運動がしばしば起り、中国政府と対立してきました。特に、チベット自治区ではチベット仏教の指導者のダライ・ラマ14世をリーダーとするチベット政府が樹立されチベットが建国されたものの中国の弾圧により1959年、「チベット動乱が起り、ダライ・ラマ14世はインドのダラムサラを拠点に、ブータン、ネパール等に十数万のチベット難民からなるチベット亡命政府(ガンデンポタン)を樹立し現在に至っていることから、亡命政府と中国との対立の図式が継続しております。

このチベット動乱から49年目を迎え、3月10日頃から、チベット自治区の区都ラサのジョカン寺近くの土産物街バルコで僧侶・尼僧10人ほどが、チベットの旗を振り、ビラを配るなどして政治犯として拘留中の僧侶の釈放などを訴えるデモを行なったところ、中国・武装警官に殴られるなどの暴力を外国人観光客など衆人環視の中で受けたことから騒然となりました。神聖な僧侶などの聖職者への突然の暴力はチベット人たちに衝撃を与え3月14日の暴動の伏線となりました。

一方、3月13日、チベット亡命政府があるインド・ダラムサラ近郊で、3月10日のラサでの僧侶への暴行などの中国側の対応に抗議したチベット難民たちの抗議デモが行なわれたことなどから事態を憂慮した中国側は数千人規模の人民解放軍からなる武装部隊をラサに配置しておりました。

そして、ついに昨日の3月14日、ラサで北京五輪開催に抗議する形で中国のチベット支配に抗議したチベット人の僧侶、市民等がデモ行進を行い、これを抑止しようとした中国・武装警察部隊と衝突し、メィデアの立ち入りが禁止されているため正確なことは不明ですが少なくとも数十人に及ぶ死者が出たことは確かなようです。今日の日記はここまでとし、後日ダライ・ラマや今回の暴動の背景について触れたいと思います。


157点目のゴールを決めて喜ぶギンこと中山雅史選手(磐田)

昨日、昨年の高校サッカー選手権静岡県予選で優勝を決めたエコバで行なわれたJ1第2節、磐田対G大阪のゲームで、母校の後輩で、40歳5カ月のJ1最年長選手のゴンが記念すべきJ1新記録更新の15年連続ゴールとなる157点目のゴールを決めてくれました。後半ロスタイムの44分、ゴール前でMF太田から強めのパスを受けようとしたものの、ボールの方向を読み誤って何とボールの上に乗ってしまい、バランスを崩し腰砕けになって転倒してしまいました。

しかし、さすがゴン、転んでもタダでは起きません。起き上がるや、すかさず詰めた相手GKとDFの間にスライディングシュートしてダメ押しのチーム3点目のゴールを決め、その瞬間場内は笑いと歓喜に包まれました。この様子をテレビで観ていた私も思わず笑い転げてしまいました。多分、今年のJ1の珍プレーにノミネートされることは間違いないと思います。テレビの解説者も笑っていましたがそれでもゴンのこの偉大な記録を賞賛するに吝かではありませんでした。

試合後、ゴンは、「みんな転んだと言うけど、相手を引き出したんです。もちろんフェイント。まあ、入れば何とでも言えるんですけど」と、例によって「ゴン節」でとぼけてみせましたが、こんなことを言えるのもゴンならではと思います。また、「僕の得点がクローズアップされるけど、今日はディフェンス陣が踏ん張ってくれたから勝てた」と他の選手を讃えるところにもゴンらしさが伺えると思います。

J1では、下表に示すように、三浦知(横浜C)に次いで日本人選手歴代2位の最年長記録であり、外国人選手(ラモス)含めても歴代3位の記録となります。三浦知選手は現在、J2、ラモスは引退しておりますので、30日の次節神戸戦で決めれば40歳6カ月7日でのゴールとなり、カズを1日抜いて日本人最年長ゴールとなります。がんばれ ゴン!

 順  選手名  (所 属)  年 齢   達成年
(1) ジ ー コ  (鹿 島)  41歳3カ月 1994年
(2) 三浦知良 (横浜C) 40歳6カ月 2007年
(3) 中山雅史 (磐 田) 40歳5カ月 2008年
(4) サントス  (清 水) 39歳7カ月 2000年

同僚たちに祝福されるゴン

前 頁 へ 目 次 へ 次 頁 へ
inserted by FC2 system