−日記帳(N0.1310)2008年07月05日−
対グランパスユース観戦記
−日記帳(N0.1311)2008年07月06日−
堀江さんの波力船成功に思う(1)


暗い照明、観客席無し等の劣悪な環境下の試合会場

西宮に帰港した堀江謙一さん(同氏の公式サイトから)


6月28日の日記 「藤枝東、ジュビロユースに勝利!」に掲載しましたように、母校、藤枝東がジュビロユースに勝利したため、絶望視されていたJFAスプリンスリーグU-18全国大会への出場の望みが、今日のグランパスユース戦に勝利すれば繋がることになりました。そして、その試合が我が家から名鉄、地下鉄を乗り継げば1時間半程度で行けるトヨタスポーツセンターで夕方の18:15から開催されるとのことでしたので、何としても応援しようと意気込んで自宅を4時過ぎに出ました。今にして思えば、これが苦難の観戦記の始まりでした。

三好ケ丘駅は、名古屋市営地下鉄沿線の駅ですが、名鉄豊田線の駅でもあります。名古屋市内から地下鉄パスで乗車しているので、自動改札でバタンとシャットアウトされて不快な思いをするのが嫌なので駅員に聞いたらOKとのことでしたのでそのまま出ました。ところが、下車した人でトヨタスポーツセンターに行きそうな人は一人も居りません。駅出口にトヨタスポーツセンターへの案内表示が有りましたので、安心してその方向に進んでいきました。

どこかで、この駅から10分との案内を見た覚えが有りますので試合開始時刻まで40分ほどあることから充分余裕は有るもの悠々と目的の方向にゆっくりと歩いていきました。目標のトヨタスポーツセンターへの案内表示は、駅出口以降、全く見掛けませんでした。方角は判っていたのですが、その方向に通ずる大きな道が二つ有りました。選択に迷いましたが右の道を選んで山道を登っていきましたが、地図にある途中の老人保養施設が行けども行けども見当たりません。

どうやら、道を間違えたようなので引き返して左の道を再び登っていきました。すると、目当ての老人保養施設が左手に見えてきましたので、ほっとして更に登っていきました。やがて、トヨタスポーツセンターの本館らしい大きな建物が見えてきました。到るところに名古屋グランパスの球団旗がはためいていました。左折してトヨタスポーツセンターの構内に入っていきました。歩いているのは駅から私一人だけでした。奥の方に向かって行く車が数多く私の横を通り過ぎていきましたので、ここへのアクセスの基本は車で、駅からの徒歩は不向きであることが後で知ることになりました。

更に、構内の大通りを奥の方に歩いて行くと「サポーター専用入口」と表示を見かけましたので道路を横切ってその階段を入っていくとやがてストイコビッチ記念碑がが見付かりました。しかし人気が無いのを不思議に思いながら、名古屋グランパスの練習場と思しきスタンドを見渡すと、選手も観客も誰一人居ません。試合開始まであと20分ですから早すぎるわけが有りません。日時が間違ってないことは確認済みですので、場所を間違えたようです。

「サポーター専用入口」の表示のある階段

ストイコビッチの記念碑

また階段を下りてもとの場所に戻り、微かに応援のと思われる歓声が聞こえてくる方向に向かって歩いていくと、やがて大きな駐車場が目に入り、チラホラと静岡ナンバーの車が駐車していたことから、ここが目指す会場と確信しました。森を突き進んでいくと赤と黒のユニフォームのグランパスユースの選手たちが練習している風景が目に飛び込んできました。しかし、驚いたことに観客席は有りません。 更に驚いたことに、スコアボードもアナウンスも売店もトイレも有りませんでした。

観客席無く全周高いネットで覆われたグランド

携帯用の椅子に座って観戦する藤枝東サポーター

従って、この事情を知っている地元の人たちは、上の画像に見られるように、バッグに入れて持ち込んだ携帯型の椅子に座って観戦しておりました。結構、このバッグ重たそうですのでこれをも持って駅から歩いてくるのはしんどいこともあって車で来るようでした。33度の今年一番の酷暑の中、迷いに迷って汗だくになってやっと辿り着いた会場で、疲れた身体を休める間もなく、蚊の襲撃に怯えながら立ちんぼで観戦するしかありませんでした。

どうやら、この会場はグランパスユースの練習場のようでした。一方の名古屋グランパスの練習場は下の画像のように観客席も整備された立派なグランドで、プロ野球で言えば、一軍のナゴヤドームに対する二軍のナゴヤ球場のようなものですが、それにしても差が酷すぎるように思いました。芝の状態はさほど悪くはなかったようですが、照明の暗さには、不慣れな藤枝東の選手たちは戸惑ったことと思います。

観客席も整備された名古屋グランパスの練習場

試合は、村松(11)、大井涼(9)の2トップ、海野(12)、蓮池(14)、藤田(10)、小林(6)の4MF、太田(2)、岡崎(5)、マーク(3)、高嶋(4) の4バック、木村(1)のGKのスタメンで開始されましたが、体格、高さ、スピードに優るグランパスユースが終始ボールを7:3ぐらい の割合で支配し続け、試合開始早々から守勢一方でしたが、前半9分藤枝東の左サイドからのパスがよく繋がってグランパスユースのゴールエリア内でのボールの奪い合いが続きオウンゴールにより藤枝東が先制しました。更にCKなどで蓮池、村松、大井涼等が絡んでシュートが2回ほどポールに当たるなど攻勢が続きましたが、残念ながら得点には到りませんでした。 その後も、グランパスユースにボールを支配されながらも無得点に抑えましたが前半34分に同点ゴールされ1:1のまま前半を終了しました。

後半になって藤枝東の選手に元気の無いシーンが目立つように

しかし、後半になると情勢は一転して、藤枝東の選手の動きが悪くなり、早々に逆転ゴールを許してしまいました。グランパスユースの選手たちは藤枝東の選手に較べて体格も動きもよく、その上GKを中心によく声が出ており、応援団の歓声と相俟って藤枝東を圧倒しているように思えました。一般と同じく45分ハーフで行なわれるこの試合の後半が始まった7時16分頃は陽も沈んで照明塔の明かりが目立つようになりました。しかし、デジカメのシャッタースピードを最小限にして撮影したのに暗く映っている冒頭の写真から判るように照明があまりにも暗すぎたように思えました。

グランパスユースの選手たちは、この暗さの中で普段練習してますからそれほど暗く感じなかったと思いますが、藤枝東の選手には相当、暗く感じられたように思えました。実際に暗さに比例するかのように失点が増え続け、結局6:1という大差で藤枝東は負け、この時点で、藤枝東が3位に上がって全国大会へ出場する望みは消えました。

私がこの会場に来るのに2回も順路を間違えたこと、観客席が無くて立ち続けて疲れたこと、排尿を我慢し続けたこと、食事を取れなかったことは個人的なことですから、敢えて文句は言いません。しかし、このような重要な試合をあのような暗い照明のTS第2会場で行なうのに割り切れない思いを抱きました。この日、TS第1会場(名古屋グランパスの練習場)は空いておりましたし、TS第2会場もU15 U13 の試合のどちらかを午前中に回せば、この試合は4時キックオフ可能だったはずです。来年以降は主催者側にこの点、配慮頂きたいと思います。また、トヨタ自動車には、TS第2会場にせめて1,000席ぐらいの観客席とトイレを用意して頂くよう零細株主の一人としてお願いするものです。

現在のプリンスリーグ東海U-18の上位6チームの成績は下表の通りになっております。今日、各地で行なわれた試合結果で、下表の赤字の3位までの3チームの全国大会出場が決まっております。ただ、2008日本クラブユースサッカー選手権(U-18)のグループリーグが日本クラブユース連盟加盟の24チームによって7月25日(金)から7月29日(火)まで行なわれますが、もしここでグランパスユースとジュビロユースのいずれかが決勝Tで優勝または準優勝すれば、4位が全国大会へ繰り上げで出場できます。更に、両チームが優勝または準優勝すれば5位が繰り上げで出場できます。従って藤枝東、磐田東、四中工、藤枝明誠の4チームに4位または5位になって全国大会に出場できる可能性が僅かですが残されております。

7月12日(土)に行なわれるプリンスリーグ東海U-18最終戦で、藤枝東が藤枝明誠に勝てばその時点で藤枝東の4位と藤枝明誠の7位決定。 磐田東は藤枝東が負けた場合にのみ静岡学園に勝てば4位決定、四中工は藤枝東が負け、磐田東が負けて常葉橘に勝った場合のみ4位決定、藤枝明誠は磐田東、四中工がともに負けて藤枝東に勝った場合のみ4位決定します。グランパスユースとジュビロユースには是非とも、クラブユース選手権で頑張ってもらって4位を繰上げて欲しいものです。その意味で、7月12日(土)の対藤枝明誠との藤枝ダービーに勝って、来る選手権に弾みをつけて欲しいものです。

あの堀江謙一さん(69)さんがまたまた、快挙を成し遂げてくれました。波の力だけで進む波浪推進船「SUNTORYマーメイドII号」でハワイから紀伊水道までの約6000Kmを航海することに挑戦し、2008年3月16日にハワイを出航して当初の予定の5月末から遅れたものの、2008年7月4日午後11時50分、和歌山県・日ノ御埼沖の洋上に設定したゴールポイントに無事ゴールし、今日母港の西宮に凱旋帰港されました。この世界初の快挙を祝福し、同氏の公式サイトから凱旋の画像を転載させて頂きました。

この「マーメイド2号」は全長9.5m、最大幅3.5m、総重量3tという耐食アルミ合金製の双胴船で、イルカの尾ビレによるドルフィンキックと同じ効果により、船首に水平に並ぶ2枚の水中翼が上下する波に沿って揺れながら、平均3ノットの速さで波に向かって進むことが出来ます。飛行機が空を飛び、ヨットが斜めからの風を受けながらも前に進めるのもベルヌイの定理により流速差が気圧差になりその気圧差によって流速と垂直の方向に発生する揚力を利用していりからです。

波浪推進船の推進原理もこれと同じで、水中翼の上下を通る海水の速度差によって発生する揚力を利用しております。船体の波による揺れを利用して水中翼がエネルギーを取り込むため、船体の揺れも軽減され、船の安定性は高いと言われております。波浪推進船は停止状態から発進するのに時間が掛かる上、港内では波が殆ど無いため係留状態からの発進は非常用の船外機を使用しますが、航行中は一切使用せず、電力はクリーンな太陽電池を用い、航海中のゴミは自然に戻せるもの以外は全て持ち帰るなど、堀江さんらしくエコに徹しておられます。

人類は自然のエネルギーを使って船を動かすことを考え、帆船によって世界中を航海することには成功しましたが、波のエネルギーを使うことはなかなか実現しませんでした。文献によれば、113年前の1895年に英国で特許申請された記録があり、実験船が時速3〜4マイルで進んだと記されているとのことです。この速度は人間がゆっくり歩く程度ですから、実用化には程遠いこともあってあまり注目されずに今日に到ったものと思われます。

しかし、原油高騰による代替エネルギー、二酸化炭素排出量削減の必要性が叫ばれるようになって、エコがクローズアップされてきたことから波浪推進船は大きな話題を呼びました。日本でも、以前から波のエネルギー波の研究は行なわれており、波力発電が航路標識ブイの電源として実用化され、波力推進船も研究されてきましたが、今回の堀江さんの「マーメイド2号」が世界的視野でみても初の実用化第一号となりました。この興味は有るもののそのメカニズムが今一判らない波浪推進船を取り上げていきたいと思います。今日は、その第一回でした。



順位 チーム名 ロゴ 勝点 得失点差
グランパスユース 21 6 2 0 +14
ジュビロユース 18 6 0 2 +14
静 岡 学 園 18 5 3 0 +11
藤  枝  東 12 3 3 2 -2
磐  田  東 11 3 2 3 +4
四  中  工 11 3 2 3 -5
藤 枝 明 誠 9 3 0 5 -9

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