2002年の春のメバル釣り(3)
釣りしながら惑星直列観測(日記帳2002年5月13日より)

初夏の夜釣りの楽しみのひとつに星の観測が有ります。5月5日の日記帳に書きましたように、今日5月13日は5惑星が「おうし座」から「ふたご座」にかけて最も狭い33.3度の範囲に直列しますので、釣りをしながらこの様子が見られるのではと考え、例の三河湾の無人島にメバル釣りに出掛けました。

夕方6時頃出向する時は西の空に薄雲がかかってましたので半ば諦めていたところ、幸いにも陽が落ちて薄暗くなった7時過ぎにその薄雲が取れて、宵の明星の金星がわずかに地平線に夕焼けの明るみが残っている北西の空に見えてきました。昨晩が新月でしたので月明かりに邪魔されることもなく比較的鮮明に見ることが出来ました。

そして7時半、地平線の明るみも消えて、金星が一段と明るさを増してきた頃、金星の上に木星が見えてきました。始めて見る木星の姿に感激し、釣りどころではなくなりました。次に木星と金星の間に見えるはずの土星と火星を探したのですが見えてきません。

そして、金星のまわりの星が見え始めた頃、金星の下の方にに惑星独特の瞬きしない星がひとつ見えてきました。火星か土星のいずれかですが私のつたない知識では識別できません。

そして、更にその下に見えるはずの水星はと肉眼で見ることは難しいと言われておりますので探すのは諦めておりました。そして8時過ぎになって満天の星空になると、それまでひときわ目立っていた3惑星もまわりの星の中に紛れて判別し辛くなったので船の上で仰向けになって天空に宝石を散りばめたように輝く星座に見入っていました。
この様子を揺れる船上で撮影することは難しいので、横田富美夫氏のご厚意により同氏が5月12日に岡山県西粟倉村(標高1,000m)で撮影した画像を冒頭に転載させて頂きました。

南の方角には昭和天皇がよく泊まられた蒲郡・竹島の蒲郡プリンスホテルの灯り、その上を時折名古屋国際空港に向けて点滅しながら降りていく航空機、そしてその左右には三谷、西浦、吉良の温泉街の灯りが点々と連なり、その灯りを遮るように真っ暗な無人島の島影がシルエットのように浮かび、置き竿を上げると夜光虫が青白く波間に光る・・・そんな初夏の夜の幻想的な三河湾でした。



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