−日記帳(N0.2177)2020年02月06日−
コロナウイルスによる新型肺炎について
−日記帳(N0.2178) 2020年02月11日−
今日の「建国の記念日」に思うこと


コロナウイルスによる新型肺炎への対策に臨む安倍総理

紀元節の歌詞に出てくる高千穂の峰



このところ、コロナウイルスによる新型肺炎で中国、日本などアジア地域だけで無く全世界に感染者
が広まり各国が自国防衛策を打ち出してきました。
米国は、新型コロナウイルスによる肺炎をめぐり、公衆衛生上の緊急事態を宣言し、過去2週間以内
に中国を訪問した外国人の入国を停止するという強硬な対策を打ち出しております。

日本でも、菅義偉官房長官は3日、入国管理の強化を始めた初日の1日だけで外国人5人の入国を拒否
したと明らかにし、入国拒否の対象者を広げる可能性については「さまざまな事情を考慮して判断し
ていく」と述べました。
政府は1日から、湖北省に2週間以内に滞在歴のある外国人と湖北省発行の中国旅券を所持する外国人
は症状の有無にかかわらず、特段の事情がない限り入国を拒否する措置をとっております。

また、安倍晋三首相は3日の衆院予算委員会で、国立感染症研究所や地方の衛生研究所で行われている
検査を、民間の検査機関でも実施する態勢の構築に取り組んでいることを明らかにし、簡易検査キッ
の開発についても「すでに着手した」と述べ、国内の検査態勢強化を図るとしております。

以下に、東京医科大学 濱田 篤郎 教授のコロナウイルスに関する解説を転載させて頂きます。

ヒトに感染するコロナウイルスの中にはSARS(重症急性呼吸器症候群)やMERS(中東呼吸器症候群)
のように重症の肺炎をおこすものもありますが、多くは軽い風邪の症状をおこすウイルスです。
動物に感染しているコロナウイルスも数多くあり、それがヒトに感染して流行することがあります。
SARSやMERSの流行はその典型例で、今回の流行も同様です。

武漢の市場で販売されていた何らかの動物から、コロナウイルスがヒトに感染し、流行が始まったと
考えられています。12月中は患者数があまり増えませんでしたが、1月には武漢の町中でウイルスが
ヒトからヒトに拡大するようになっていきました。

コロナウイルスの多くは呼吸器に侵入して増殖します。このため患者は鼻水やせきといった上気道の
症状や、肺炎など下気道の症状をおこします。こうした患者がクシャミやせきで周囲にウイルスを放出し
、その飛沫(ひまつ)から感染が拡大するのです。

武漢で動物からヒトにウイルスが感染していた時期は、肺炎を起こす人が多くみられました。
これはウイルスが下気道で増えていたためで、感染力はそれほど強くありませんでした。
しかし、ヒトからヒトへの感染がおこってから、ウイルスが上気道の咽頭(いんとう)や鼻などでも増え
るようになり、周囲に飛沫を放出しやすくなったようです。
その結果、1月下旬から患者数が急激に増加していきました。

感染力と毒性〜感染者数が急増した理由:

感染症は原因となる病原体の「感染力」と「病原性」によって、流行のスピードや重症度が決まります。
病原性という言葉は難しいので、ここでは「毒性」という言葉を使います。

今回の新型ウイルスの場合、動物からヒトに感染している時点では、感染力はあまり強くなかったようです。
しかし、ヒトからヒトの感染を繰り返し、上気道で増殖するようになると、周囲に多くのウイルスが飛散
するため、感染力が増強しました。

一方、毒性に関しては、流行当初は肺炎をおこすなどして強かったようです。それが上気道で増殖するよう
になると、症状も咽頭炎や鼻炎と軽くなっていきました。しかし、患者は軽い症状になることで町中を動き
回るため、感染力はさらに増強しました。これが1月下旬に患者数が急増した原因と考えられています。

感染力の指標として1人の感染者から何人に感染させるかという数値が使われます。インフルエンザやSARS
では1人から2〜3人になります。今回の新型ウイルスは1月中旬の時点で1人から2人に感染するとされていま

すが、現時点ではもっと多い可能性もあります。この指標からすると、今回の新型ウイルスの感染力はイン
フルエンザやSARSとほぼ同様で、かなり感染しやすい状態です。

毒性の指標としては致死率が目安になります。これは患者のうち死亡した人の割合で、SARSでは約10%、
インフルエンザでは約0.1%という数値です。新型ウイルスはどうかというと、2月2日現在の患者数
(14549人)と死亡者数(305人)で算出すると約2%になります。この致死率はSARSよりも低くなりますが、
インフルエンザの20倍もあり、これが多くの人々の不安を招いているようです。しかし、私は実際の致死率
がもっと低いと考えています。

中国・湖北省とそれ以外の地域は分けて考える:

現在、流行が最も深刻なのは武漢を中心とする中国・湖北省です。全世界の患者数の6割以上はこの地域で
発生しています。この地域は流行の震源地であるとともに、中国政府が流行制圧の目的で封鎖しました。
医療施設は患者であふれ、医療従事者も不足し医療器材や薬品も欠乏しています。
まさに医療体制が崩壊している状況です。

この湖北省で全世界の死亡者の約95%が発生しています。湖北省だけで患者の致死率を算出すると3%を
超えているのです。一方、湖北省以外の中国国内や海外を含めても、致死率は0.2%と低くなります。

なぜ、こんなに致死率が違うのでしょうか。その理由は湖北省で医療体制が崩壊し、高齢者などの重症に
なった患者に適切な医療が提供できない状況にあるからです。このため、死亡者が増えているのです。

私は今回の新型ウイルスの真の致死率が、湖北省以外で計算された0.2%に近いと考えています。
この数値なら、感染力にしても毒性にしても、インフルエンザとほぼ同等と言えるのではないでしょうか。

私は、特に日本では、コロナウイルスについてメディアが過剰に取りあげているためマスク等の対策品が入手
不足になるなど社会現象が起きております。花粉症等でマスクが欠かせない方々にとっては切実な問題です。
濱田教授の「感染力にしても毒性にしても、インフルエンザとほぼ同等」の解説を信頼し、従来のインフル
エンザ対策を確実に行うことが肝要と思います。

米国ではインフルエンザが猛威をふるい死者1.2万に対して 日本のインフル患者数は過去10年間で最少を記録
していることを、何故日本のメディアは取り上げないのでしょうか。
また、帰国者で検査を拒否した二人の帰宅を認めるなど政府の甘い対応が各国から批判されているのは問題で
こうした点を、メディアはもっと責め立てるべきと思います。

横浜港沖で停泊中のクルーズ船 ダイアモンド・プリンセス号

今日は、「建国の記念日」です。
私のような、戦中を知る高齢者にとっては、「紀元節」です。
小学校時代、紀元節の朝、校庭の奉安殿に向けて最敬礼をしていたことをよく覚えております。
この2月11日の日付は、日本書紀で神武天皇が即位したとされる紀元前660年(神武天皇元年)1月1日
(旧暦)の月日を、明治に入り新暦に換算したもので、1966年(昭和41年)に、2月11日は「建国記念の日」
として国民の祝日となり、翌年から適用され今日に至っております。

そして懐かしいのは、紀元節の歌です。
あれから悠に半世紀以上経った今でも1番の歌詞をほぼ覚えております。


一、
雲に聳ゆる 高千穂の 
高根おろしに 草も木も 
なびきふしけん 大御世を 
仰ぐ今日こそ たのしけれ 

二、

海原なせる 埴安の 
池のおもより 猶ひろき 
めぐみの波に 浴みし世を 
仰ぐ今日こそ たのしけれ 

三、

天つひつぎの 高みくら 
千代よろずよに 動きなき 
もとい定めし そのかみを 
仰ぐ今日こそ たのしけれ 

四、

空にかがやく 日のもとの 
よろずの国に たぐいなき 
国のみはしら たてし世を 
仰ぐ今日こそ たのしけれ






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