これまで嫌なコロナ(新型コロナウイルス)を取りあげて来ましたが、今日は楽しいコロナを取りあげます。
コロナは太陽の表面のコロナに似ていることから名付けられました。
コロナは、磁気を帯びた100万℃のプラズマからなる想像を絶する高温に在るため、ここに接近することは
至難でしたが、2018年8月12日 ケープ・カナベラ米ル空軍基地より打ち上げられたNASAの太陽探査機
「パーカー・ソーラー・プローブ」が人類史上、始めて太陽表面接近(600万km)に成功しました。 |
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NASAの太陽探査機「パーカー・ソーラー・プローブ」 |
下の画像が、その時撮られた太陽表面の画像です。
粒のひとかけらがほぼ地球ぐらいの大きさです。
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この時点では、大変貴重な画像でしたが、今年になって、この画像を上回る素晴らしい画像が
ハワイ州にあるダニエル・K・イノウエ太陽望遠鏡によってもたらされました。
その写真が下の画像です。
光球面を覆った無数の粒状斑が鮮明に写っておりその粒状斑はテキサス州と同じくらいの大きです。
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ダニエル・K・イノウエ太陽望遠鏡が捉えた太陽表面の画像 |
太陽は、並の恒星でその大きさは、私の好きなペテルギウスの約1/1,000程度でしかありません。
恒星は、核融合反応を起こして輝いておりますが、その寿命が尽きると超新星爆発を引き起こして
新しい星を造ります。
核融合反応は、4つの水素(H)の原子核が融合して、1つのヘリウム(He)の原子核になる際に
太陽は毎秒5億6400トンの水素を反応させて広島型原爆5兆個分のエネルギーを生成して地球などの
惑星を照らし、程よい距離に在る地球だけが生物が生存できる環境を与えております。
惑星最大の木星は、もう少し大きかったら太陽のように恒星になれたはずでした。
一般的に天体が恒星になるためには、太陽の7〜8%程度の質量が必要だと考えられています。
つまり、木星は現在の70〜80倍の質量が無いと太陽のようにはなれないわけです。
木星の直径は14万kmもあり地球の約11倍(体積にすると約1,300倍)に相当します。
また質量に至っては、地球の318倍にもなります。
数字上では巨大で重たい天体ですが地球の質量と体積をそれぞれ1として木星の密度(=質量÷体積)
をざっと計算すると、318÷1,300≒0.24となり、地球のわずか1/4程度しかないことが分かります。
つまり大きさの割には軽い惑星だと言えます。
その理由は、地球が岩石や金属を主成分とする惑星であるのに対し、木星は水素とヘリウムを主成分
としたガス惑星であるためです。木星には「核」と呼ばれる中心部にしか岩石や金属のような物質が
存在しませんが、太陽とよく似た構成だと言えます。
それ故に、木星は太陽になり損ねた惑星とも言えます。
1年間に何千個の小惑星や彗星が地球に向かってやってきます。
大半は大気圏で燃え尽きますが、燃え尽きずに地表まで到達するものも年間数個ほどあります。
木星はその大きな重力によって小惑星や彗星を捕獲したり、軌道を変えたりして、地球への衝突
を防いでくれております。
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