−日記帳(N0.2213)2020年06月23日−
理研(神戸)のスパコン「富岳」四冠達成し世界一に
−日記帳(N0.2214) 2020年06月26日−
日本の火星探査計画(MMX)に期待したい


理化学研究所(神戸)に設置されたスパコン「富岳」

「火星衛星探査計画(MMX:Martian Moons eXploration)」


2014年度から開始された文部科学省のスーパーコンピュータ「富岳」開発事業
(フラッグシップ2020プロジェクト(スーパーコンピュータ「富岳」): Flagship 2020 Project
 (Supercomputer Fugaku) )のもと、(1)スーパーコンピュータ「京」の後継機である「富岳」の
開発・整備、および (2)「富岳」を用いて重点的に取り組むべき社会的・科学的課題(重点課題)
に向けたアプリケーション開発が開始されました。また2016年6月には、萌芽的課題の実施機関が
発表されました。

計算科学研究センターは、(1)「富岳」の開発主体として、その開発・整備を進めており、2021年度
からの共用開始を目指します。「京」で得られた研究成果や技術、運用経験を活かしながら、
汎用性のある世界最高水準のシステムを、アプリケーションと協調的に開発します。
      (理化学研究所からの発表資料より)

理化学研究所(神戸)

世界のスーパーコンピューターの性能を比べる専門家のプロジェクト「TOP500」が22日、
最新の計算速度ランキングを発表し、理化学研究所計算科学研究センター(神戸市)の新型機「富岳」
が世界一に輝いた。計算速度は毎秒41京5530兆回で前回王者の米国のスパコンを大きく引き離した。
日本勢の1位は昨年に運用を終えた理研の「京」が2011年に達成して以来9年ぶり。
理研によると、富岳はその他3部門でも1位となり世界初の“4冠”達成となった。 
その他3部門は、産業利用でよく用いる計算手法の性能、人工知能の分野で使う計算の性能、
ビッグデータ解析の指標となる解析性能。(中日新聞の記事より)

戦後間もなくの小学校低学年時代に、海野十三氏の「火星探検」という本を読んでことがありました。
この中で、原子力エンジン搭載の宇宙艇に乗って火星まで行くとの発想は、原子力開発が全く地に
ついてなかった当時としては画期的な発想だったと思います。

海野十三著の「火星探検」

ただ、火星人と戦争したり、協力し合ったりすることが、なんのためらいもなく平然と描かれて
いるのは不自然ですが、少年少女たちに夢を与えることには十分役立ったことと思います。
火星、地球、金星は太陽系惑星三兄弟です。

ただ、火星は太陽に近過ぎたためその大地は灼熱地獄と化し、金星は逆に太陽から離れ過ぎて
極寒地獄と化しいずれも人類が居住することを拒んでおります。
しかし、宇宙服を着装すれば人類は火星に滞在することが出来ます。
NASAの火星に設置している	探査施設「オポチュニティ」から送られてきた火星の風景は地球上
の風景と殆ど変わりません。

火星の風景

火星は、フォボスとダイモスと呼ばれる2つの衛星を持ってます。
世界各国で火星探査が行われており、日本も「火星衛星探査計画(MMX:Martian Moons eXploration)」
により探査機を2024年9月打上げ、2025年8月火星周回軌道投入してから、フォボスに着陸させ10g以上
のサンプルを取得後、地球に帰還する前にダイモスをフライバイ観測することを目指しております。

この研究開発によって、火星圏への往還技術や天体表面上での高度なサンプリング技術、さらには
新探査地上局を使った最適な通信技術と、これからの惑星や衛星探査に必要とされる技術の向上も
期待されます。

また、火星衛星の起源や火星圏(火星、フォボス、ダイモス)の進化の過程を明らかにし、
太陽系の惑星形成の謎を解く鍵を得ることができるかもしれません。

フォモス(上)とダイモス(下)

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