今日から、レジ袋が有料になります。
レジ袋はポリオレフィンと呼ばれるプラスチックスで作られております。
レジ袋をビニール袋、プラスチックスをプラスチックと呼ぶのはいずれも正しくありません。
ビニールはビニール基を持つポリマーの代表名ですので、「ビニール袋」との表現では、そのうちの
いずれを指すのか判りません。
ビニール基を持つポリマーの一般的な分子式は次のとおりです。
(CH2=CHX)n
X=H(水素) → ポリエチレン
X=Cl(塩素) → ポリ塩化ビニール
X=CH3(メチル基) → ポリプロピレン
X=C6H6(ベンゼン基) → ポリスチレン
このうち、 ポリエチレンとポリプロピレンがポリオレフィンと称され、レジ袋に用いられます。
余計な話ですが、ポリエチレンが第二次世界大戦でドイツの降伏を速める一因となっております。
当時、大西洋はドイツ潜水艦に制海権を握られ、連合国側の輸送船団が潜水艦からの魚雷攻撃で
撃沈される深刻な事態に陥いり潜水艦を空からキャッチして爆雷攻撃することが急務 でしした。
ところが、当時のレーダーの性能が悪く潜水艦の居場所を明確にキャッチ出来なかったのです。
レーダーは微弱な電波を捉えて信号電流に変えるのですが電流の周波数が高いため電気絶縁体の
誘電損失が多くなることがその性能低下の原因でした。
そこで、誘電損失が小さい英国のICI社製のポリエチレンをその絶縁体に使用することでレーダーの
性能は飛躍的に向上した結果 ドイツ潜水艦は連合国側の対潜哨機の爆雷攻撃の標的になり徐々に
制海権を失い敗戦を速める一因となったのです。
この成果を高く評価した米国はルーズベルト大統領とチャーチル首相との洋上会談を通してこの
ポリエチレンの製造実施権を英国側から譲り受けて国内生産し、日本軍に対しても高性能レーダーの
使用により1万m以上の高度からの空爆が容易になったことで日本の敗戦を速める誘因になりました
つまり、ポリエチレンは日独の敗戦を速めるのに貢献したことになります。
また、フッ素樹脂はその高度の耐食性が活用され、原爆の材料の6フッ化ウランの格納容器に利用さ
れることで日本の敗戦を速める一因をなす等、プラスチックスは軍事戦略物資として利用されました。
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