−日記帳(N0.2217)2020年07月10日−
日本人初の月面着陸、日米が合意 10年以内にも実現
−日記帳(N0.2218) 2020年07月13日−
世界各国で火星探査計画が進行中


萩生田光一文部科学相とNASAのジム・ブライデンスタイン長官が共同宣言に署名

NASAの火星探査機「オサイリス・レックス」


日米両政府は10日、日本人宇宙飛行士が初の月面着陸を行うことを盛り込んだ月探査協力に
関する共同宣言を発表。2020年代後半にも実現するとみられる。米国の月探査計画に参加す
る上で焦点だった日本人の着陸で合意したことで、日本の有人宇宙開発は大きく前進する。

共同宣言は、米国が国際協力で建設する月の周回基地と月面において「日本人宇宙飛行士の
活動機会を可能とするための取り決めを策定する」と明記した。
今後は着陸時期や人数、活動内容などを詰める。

米国はアポロ計画以来、約半世紀ぶりに有人月面着陸を行う「アルテミス計画」に基づき、
24年に自国の飛行士が着陸する。その後、日本人の着陸機会が訪れるとみられる。これを受け
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、月に向かう飛行士の選抜を本格化する見通しだ。
関連予算の確保も課題となる。

米国は新型の有人宇宙船と大型ロケットで月に向かう計画で、日本人もこれに相乗りする。
月の上空を周回する基地「ゲートウエー」を建設し、ここを拠点に月面へ降り立つ構想だ。

共同宣言では日本側の協力として、トヨタ自動車とJAXAが29年の完成を目指す月面探査車
の開発も盛り込んだ。JAXAが22年度の打ち上げを目指す月面着陸機「スリム」の観測データ
も活用する。

また周回基地の建設では、23年に打ち上げる小型の居住棟に日本が電源機器などを供給。
日欧が共同開発する大型居住棟は25年に打ち上げられ、日本は環境や生命維持用の装置、
電源機器などを提供する。物資補給機「こうのとり」の後継機の活用も検討する。

日本政府は昨年、米国の月探査計画へ参加する方針を決定し、日本の役割について協議を
続けていた。

日本の月面着陸計画

2019年に続き、2020年も小惑星探査の話題が注目を浴びるようです。
まず、日本の「はやぶさ2」は、2019年末に小惑星リュウグウを離脱し、現在は地球への帰還中。
2回のタッチダウンを成功させ、サンプルを予定通り取得したとみられるものの、どのくらいの
量が入っているかは判りません。
地球帰還は12月6日ですので、生中継を楽しみにしたいと思います。
 
小惑星探査では2020年8月、米国の「OSIRIS-REx」がいよいよサンプル採取に挑みます。
同探査機がいる小惑星ベンヌも、リュウグウ同様に地表は岩だらけですが、その中でも比較的
平たんな「ナイチンゲール」と名付けたエリアへの着陸を決めたものの、想定していた50mの広さ
はなく、直径は16mと非常に狭く精度の高い着陸が求められそうです。

オサイリス・レックスはアメリカ航空宇宙局ゴダード宇宙飛行センターがアリゾナ大学月惑星研究所
などと共同開発している小惑星「ベンヌ」からのサンプルリターンを目的とした宇宙探査機です。

小惑星「ベンヌ」
 
はやぶさシリーズが弾丸発射方式を採用していたのに対し、OSIRIS-RExの
「TAGSAM(Touch-And-Go Sample Acquisition Mechanism)」は、ロボットアームを伸ばして、
先端から窒素ガスを噴射、まるで掃除機のように表面物質を巻き上げて回収する予定です。
 
中国は、世界初の裏面への着陸に成功した「嫦娥4号」に続き、「嫦娥5号」を送り込みます。
この探査機が狙うのは、月面からのサンプルリターンで成功すれば、米国と旧ソ連に続く3カ国目。
旧ソ連の「ルナ24号機」以来、44年ぶりのサンプル採取となります。

米国の新型大型ロケット SLS1号機に相乗りする形で、日本の超小型衛星2機も月に向います。
「EQUULEUS」はそのまま地球・月のラグランジュ点へ向かいますが、もう1機の「OMOTENASHI」
が狙うのは月面着陸です。
SLSの打ち上げが遅れなければ、日本初の月面着陸が実現しますので楽しみです。

「OMOTENASHI」

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