−日記帳(N0.2232)2020年10月04日−
名古屋グランパス 浦和レッズに1-0で勝利
−日記帳(N0.2233) 2028年10月14日−
名古屋グランパス 札幌に3-0で勝利し4位へ


FW金崎夢生の決勝ゴール

先制ゴールを決めた山崎


名古屋グランパスは、4日のリーグ戦で敵地に乗り込み浦和レッズに1-0で勝利した。
その背景には、浦和の強みを抑えつつ名古屋の強みを発揮するマッシモ・フィッカデンティ監督
による一石二鳥の戦術があった。

名古屋はこの試合で、ダブルボランチをMF米本拓司とMF稲垣祥で構成。
ブロックを作った守備で強さを発揮できる選手を中央に置くことで、攻撃の際にサイドアタッカー
を生かしたいとはいえ、まずは中央でボールをつないでから攻撃に入りたい浦和を制限した。

そのうえで、マイボール時には両サイドのMFマテウスとMF相馬勇紀を生かす意図が明確だったが、
この時には逆にボールを中央経由ではなく、サイドからサイドに運ぶ形で攻撃を組み立てた。
フィッカデンティ監督は「確かに(ボールの)悪い失い方をすることで1人、2人でゴールまでいか
れてしまう選手が多いのが浦和なので、一瞬でもスキを作ったらやられるぞと準備してきたので、
そういったところも集中してやれた」と振り返る。

こうした部分をもう少し具体的に話したのが、DF中谷進之介だった。
センターバックとして中央の守備に安定感をもたらした一方で、マイボール時の動かし方につい
ては指揮官からの明確な指針があったと明かしている。

「あまりリスクを冒さないというか、サイドでいけるなら、僕らにはサイドに速い選手がいるので、
そこを使っていこうという話はずっとされていますね。
(サイドからならカウンターを受けにくい?)
それもあるし、やっぱり関根選手とマルティノス選手を下げたい意識もあった。

ハーフタイムに監督から言われたのは、関根選手とマルティノス選手だったら、マルティノス選手
のほうからどんどん仕掛けていこうという狙いがあったので、後半は僕らの左サイドから攻める
ことを意識していた」

前半、浦和の攻撃陣の中で最も名古屋に脅威を与えたのはマルティノスのサイドアタックだった。
グラウンダーのクロスで決定機を導いたシーンがあり、DF吉田豊がPKになっても全くおかしく
ない接触で止めた場面もあった。

キーマンの破壊力を抑制するために、そのサイドから攻撃して守備に走らせることという戦略的な
指示もあったという。

その結果、後半9分の決勝ゴールはマテウスがマルティノスのサイドから一気にドリブル突破して
FW金崎夢生の決勝ゴールをアシストした。それ自体は出来過ぎの感もあるが、相手の長所を消して
自分たちの有利につなげるという論理的な策があった。
ホームでは6-2と大量得点で勝利した浦和戦だが、敵地ではイタリア人指揮官の代名詞でもある
“ウノ・ゼロ”での封殺。チームとしてのゲームの進め方で差を見せた名古屋だが、それを導い
たのはフィッカデンティ監督だと言える試合だった。


明治安田生命J1リーグ第22節の名古屋グランパスvs北海道コンサドーレ札幌が14日にパロマ瑞穂
スタジアムで行われ、3-0でホームの名古屋が勝利した。
前節のセレッソ大阪戦をマテウスの劇的ゴールによって1-0で勝利した5位の名古屋は、中3日で迎え
た一戦で先発を3名変更。
負傷した吉田、相馬、金崎に代えて成瀬、阿部、山アを起用して3連勝を狙った。

対するは13位の札幌。前節の湘南ベルマーレ戦は金子の2ゴールによって2-1の逆転勝利を収めて
5試合ぶりに勝ち点3を掴んだ。同じく中3日で臨む今節だが、前節からのメンバー変更はなし。
勢いそのままに敵地で
連勝を目指した。立ち上がりのからいきなり名古屋が攻め立てる。

札幌がキックオフの流れからディフェンスラインへ回すと、山アが全開でプレッシャーを掛けて
ボール奪取。一気に持ち上がりボックス右からシュートもGK中野に阻まれる。

このプレーで名古屋はリズムを掴むと、先制に成功。10分、前田のシュートは2度GK中野に弾き
出されるも、こぼれ球を狙っていた山アが右足で押し込み今季リーグ戦初ゴールをマークした。

さらに、札幌ゴールに襲い掛かった名古屋は、14分にはマテウスからのパスに阿部。16分には
マテウスのボール奪取でこぼれたボールをを受けた前田が決定機を迎えるも追加点とはならない。

それでも、前線からのハイプレッシャーで主導権を譲らない名古屋が追加点。44分、少し距離が
ある位置からのFKを、マテウスは壁の上から落として強烈な一撃をゴールに沈めて2試合連続弾
を決め切った。

前半、名古屋のハイプレッシャーに苦しんだ札幌は後半立ち上がり47分に絶好機を迎える。
ルーカス・フェルナンデスのFKに田中が合わせるも右ポストに弾かれる。
名古屋はピンチを凌いだ直後の48分に稲垣がこぼれ球を強烈なダイレクトボレー。
糸を引いたようなシュートだったが、わずかにゴール左へ逸れてしまう。


完璧な試合運びを披露していた名古屋であったが、73分にアクシデント。
59分から途中出場していたガブリエル・シャビエルが負傷によってプレー続行不能に。
急きょ金崎がピッチへ立った。

すると名古屋は79分、ボックス右のマテウスからの落としを稲垣がシュート。
GK中野の手から逃げていくボールは、左ポストに当たりゴールの中へ吸い込まれた。


後半頭に高嶺とドウグラス・オリヴェイラを投入して交代カードで動かしていた札幌は、
70分に早坂、79分に白井を送り出して打開を試みたが、名古屋の固い守備を攻略できず試合終了。
ホームの名古屋が3-0で勝利し、3試合連続完封勝利で4位へ浮上した。






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