−日記帳(N0.425)2003年 1月17日−−日記帳(N0.426)2003年 1月18日−
気になる前立腺のこと 気になる最近のchasukeクン

参考:「知って得する病気の知識」
(http://www.med.or.jp/chishiki/zenritusen/001.html)



数日前、釣り友だちのNさんから、我々の釣りのグループの最長老のWさんが入院しているとの電話連絡が有りました。そして、先方の奥様がそれ以上詳しいことを話してくれないので私に先方に再度電話して詳しいことを聞き出して欲しいと依頼されました。1年前に前立腺癌の手術をしているだけに胸騒ぎを覚えながらWさん宅に電話してみました。案の定、奥様が出られましたのでWさんのその後のことをお聞きしたところ、何と本人が今日退院して在宅されているとのことでした。

Wさんによると、釣りでボートを車に上げ下ろししているうちに力み過ぎて脱腸しやすくなったので、釣りのオフシーズンのうちに手術を受けようと思い立って1週間前に昨年、前立腺癌の手術を受けた病院に入院して無事手術を終えて退院したばかりとのことでした。彼によると、その遠因は昨年の前立腺癌の手術とのことでした。前立腺と言う臓器は上の画像でお判りのように、膀胱と直腸に挾まれた位置にあるため手術によって直腸を取り巻く筋肉がリハビリするまでは弱くなるため腸の重みに耐えられなくなって腸の一部が睾丸の方に入り込んで脱腸になりやすいのだそうです。

このところ、前立腺癌が天皇陛下の手術、梶原岐阜県知事の癌宣言、深作欣二監督の死去などで話題になっているだけにWさんは自分の経験を通していろいろとアドバイスしてくれましたので、ここで前立腺のことに触れてみたいと思います。前立腺は男性しかない生殖関連臓器ですが、その機能はまだよく判らないことが多いのだそうです。精液の独特の臭いが前立腺からの分泌によること、男性ホルモンと関係していること、少なくとも生殖の必要が無くなった男性には不要の臓器であることはどうやら間違いないようです。

前立腺癌の診断で最も簡単なのは血液検査です。前立腺から前立腺細胞が分泌されるのは正常ですが、前立腺が壊れるとこの細胞が血液中に漏れて前立腺特異抗原(PSA::Prostatic Specific Antigen)として検出することが出来ます。この値をPSAマーカーと言い、10以上になると前立腺癌の恐れがあるので更なる精密検査が必要になります。4〜10がグレーゾーンで7〜8割はセーフと言われます。Wさんの場合は5でしたが切開の結果、転移はしてなかったものの小さな癌が発見されたそうです。天皇陛下の場合のPSAマーカーは公表されておりませんが、多分このグレーゾーンの範囲だったと思われます。

PSAマーカーで疑いがかかったら、泌尿器科専門医による直腸指診が有効のようです。前立腺は上の画像のように直腸の裏側にあって癌のできやすい部分がちょうど直腸に面しているので肛門から指を入れて前立腺を触ることで発見することが出来ると言われております。更にこの指診の精度を上げるために指のかわりに探蝕子(プローベ)と呼ばれる細い棒を肛門より挿入し、前立腺の内部を超音波で見る方法を採用します。これによって、血液検査や直腸指診で異常がなくとも前立腺癌が発見されることが有ると言われておりますので最も検出精度が高いようです。

前立腺癌の発生頻度には人種による差があり、アメリカ黒人、白人に多く、黄色人種には少なく、日本人は世界でも前立腺癌の少ない民族のためあまり問題にされておりませんでした。しかし、米国の日系人に前立腺癌の発生が増えていることから生活環境の洋式化に伴って日本でも最近増加しております。ただ、前立腺癌の一部は放置しておいても生命に全く影響を与えない良性疾患と同じようなものがかなりの数を占めているようですので前立腺癌になっても死因にはならない場合が多かったようです。 とは言っても、洋食化、高寿命化によりこれからは死因に繋がる恐れが多くなるように思います。

Wさんの話では彼の家に出入りしていた庭師さんが、腰が痛いと言いだし検査を受けたら前立腺癌が全身の骨に転移し荷重のかかる腰の骨に痛みが走っていたのだそうです。その方はその数ケ月後に亡くなられたそうですが、それが動機となってWさんは前立腺癌の検診を受ける気になったそうです。そこで、私が最近尿の出が悪くなった状況をつぶさに話したところ、Wさんは待ってましたとばかりに、「それは前立腺癌の症状だから早く検診を受けた方がいい」と言い出したので迷ってしまいました。

男性は80歳までに30%がその症状を訴えるというありきたりな病気である前立腺肥大にかかりますが、その症状が尿道や膀胱が圧迫されることによる排尿障害で前立腺癌の症状に似ているため、前立腺癌であることに気付かないまま一生を終えられた方も多いようです。前立腺肥大と前立腺癌は全く別の病気で、必ずしも前立腺肥大が進行して前立腺癌になるわけではなさそうですがその症状が似ているために、実際は前立腺癌なのに、前立腺肥大や骨粗鬆症と誤診されることが今後、問題になりそうです。

尿勢低下、排尿遅延、残尿感等の症状が起こったら、たかが前立腺肥大と軽く見ずに、取り敢えず血液検査を受けてみるのがいいと思います。血液検査は排尿障害を訴えてその診断として受けるなら保険が効き1900円程度で済むそうです。恐らく全国の泌尿器科の医院や病院このところ大忙しだと思います。天皇陛下もご自身のこ経験が国民の前立腺癌への認識を深め早期発見に役立つならご本望のことと思います。


最近、chasukeクンが居間の炬燵のテーブルから上の画像左の約1メートルの高さの書棚の上までのほぼ2メートルの空間を軽々と飛び越えるようになったので、年寄りの割には元気でいいなと思っておりましたが実はこれが逆に彼にとっては問題になる行動と判り愕然としました。こうした行動は決して彼の身体能力が向上したのではなく、単に彼の体重が激減したために飛びやすくなっただけのことで、体重が異常に減少したことの方が問題であることが判ったからです。

猫は自分の身を守るために常に全体を見渡せる高い場所を好みますが、特にchasukeクンは上の画像左の場所は西側の窓側に面して外界も見渡せることからお気に入りの場所で、1日の大半はこの場所で内外の様子を見守ったり居眠りしたり過ごしております。

彼の体重は10年前には6キロ近く有ったのですが、ここ数年は減りだし、特に一昨年まで5キロ有った体重が最近では3キロまで40%も激減しております。獣医によれば老化現象とのことですが私には何か病的なものを感じて不安でなりません。彼は今年で15才になりますから、人間に例えれば75才前後となり高齢猫の部類に入りますので、私よりは遙かに年上と言うことになります。

猫の寿命は人間と同様、年々延びておりますが、飼い猫の場合で10年から18年と言われ、平均は15年程度のようですので、chasukeクンの場合はほぼ平均寿命に到達しているとみていいと思います。彼は本当に飼い主孝行な猫ちゃんで、これまで病気になったことは、野良猫に噛まれて傷を負っただけでこの14年間一度も有りません。多分に、彼自身のDNAにもよるのでしょうが、私が釣ってきた新鮮な魚を食べたり、魚好きな我々と食生活をともにし、特に毎朝のように海苔を食べたりしているのも影響しているように思います。

ただ、老齢化してこんなにも体重が減るのがどうも納得がいきません。当然、獣医さんの診断はともかく癌を疑ってみたのですが、もしそうだとしてもこの歳で手術や抗ガン剤の投与で苦しませたくは有りません。娘の嫁ぎ先のチンチラちゃん5匹のうち2匹が抗ガン剤を投与されながら結局苦しみながら亡くなった様子を知っているだけに、chasukeクンにはそんなことをしたくは有りません。

体重が減るだけならいいのですが困ったことが起こるようになりました。彼は排便のしつけがよく行き届いており、大小便とも便所にあるダンボール箱にする習慣がついていいたのですが、小便に限り最近ところ構わずするようになり、1日に1回、特に部屋の中に放置されている衣類や新聞・書籍の上に我々が見ている前で堂々とするようになりました。ある時など、水が流れ落ちる音がするので何かと思いきやchasukeクンが私のフリースの上でやっておりました。以来、部屋は出来るだけ整理整頓しておくようにすることで多少は回数が減りました。

また下痢をすることが多くなり、毛玉を防止するために胃液を吐くのではなく食べたものを吐くようですので明らかに消化する力が衰えてきたものと思われます。そのためか、これまでの主食だったドライフーズには見向きもしなくなり、反面食欲の異常亢進が有り、何時も食を求めて鳴くことが多くなり、またこれまで見向きもしなかった 饅頭などの菓子なども食べるようになりました。その代わり、食は細くなり美味しそうに食べますがすぐに見向きもしなくなります。

その他、水を飲むことが多くなったり、一方向への旋回運動をしたり、あまり外に出たがらなくなる等、ボケ特有の行動も目立つようになりましたが、だからと言って叱ったり、薬を飲ませるようなことはしないで、出来る限り chasukeクンの好きなようにしてあげることにしました。お互いに生きている間は居なくなってしまった時のことを想像しながら、今一緒に居れる幸せを噛みしめて、そんな時間を大切にしておきたいと思います。

chasukeクンよ、君は大事な、大事な家族だよ。
女ばっかりのこの家では私の息子のようなもの。
でも、何時のまにやら私を追いこしてお爺さんに。

でも、まだまだ元気で家中駆け回っているよね。
ただ、少しばかり言うことを聞かなくなったけれど。
でも、そんなことぐらい気にしなくてもいいんだよ。

君の存在がどれだけ我が家を和ませてくれたか。
それに較べれたらそんなことどうでもいいんだよ。
これからは美味しいものいっぱいあげるからね。

春にが近づいたら美味しい魚釣ってくるからね。
エジプト旅行の時のお留守番寂しかったんだね。
もう、あんなに長いお留守番はさせないからね。

   だから、もっともっと元気に長生きしてね。

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