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古代エジプト王国歴史物語(5)
(ラムセス1世の出世物語)
久しぶりのアジ・キス釣り

血縁こそ無いものの小さい時から弟のように付き合っていた最愛の夫、ツタンカーメン王を不慮の死で失い、王宮の庭に咲く矢車草を眺めて楽しかった王との日々の思い出に耽っていた王妃アンケセナーメンにまた悲しい出来事がありました。こともあろうに、彼女が小さい時から嫌っていた、いわば部下でもある老人宰相のアイと再々結婚することになったのです。

古代エジプトでは、王位継承権を有する王妃や王女と結婚としない限り、王(ファラオ)にはなれませんでした。前々夫のアメンヘテプ4世、前夫のツタンカーメンの王妃であったため王位継承権はアンケセナーメンにありました。若い男の王族が尽く死亡し、今や王族としては宰相のアイしかいない状況下で、第18王朝の血縁を守るにはそのアイと結婚せざるを得ないことはアンケセナーメンも承知はしておりました。

そして、母のネフェルティティに王位継承権を譲って、アイと何かと相談相手として親しくしていた母ならアイとの結婚に抵抗はないのではと考え、頼んではみましたが国の決まりであることと、父でもあり夫でもあったアメンヘテプ4世の宗教改革に妻として加担したことから失脚していた母のネフェルティティには既にそれだけの力は有りませんでした。

アンケセナーメンは、アイの政敵でもある軍の最高司令官のホルエムヘプの男らしさ、その部下の親衛隊長の ラムセス(当時は別名でラムセスはファラオになってから名乗った)の頭の良さに興味を持っておりましたが、 ホルエムヘプは母、ネフェルティティの妹で、遙々ミタンニ王国からやってきた叔母のムトネドイェメトを愛していたこと、ラムセスとはあまりにも身分が違いすぎることから結婚相手にはなり得ませんでした。

こうして、国のため、王族のためにアイと結婚したものの、またもや夫のアイは即位して4年で亡くなってしまいました。こうして、アンケセナーメンは再び王位継承権を得て再々々結婚し、その夫に王位を継承する羽目になってしまいました。その場合、相手はホルエムヘプしかおりませんでした。しかし、ホルエムヘプも相当年上でしかも、叔母との関係を知っていることも有ってホルエムヘプとの結婚を拒否しました。

しかし、当時既に病魔におかされていたアンケセナーメンは最終的には叔母のムトネドイェメトとホルエムヘプの結婚を国のために望みながら世を去りました。そして、ムトネドイェメトはアメン神の神聖母として宣託を受けて王位継承権を得、そのムトネドイェメトと結婚したホルエムヘプが第18王朝最後のファラオとして即位したのでした。ところが、何故かホルエムヘプとムトネドイェメトの間に子供が出来ないまま高齢になったホルエムヘプは王位を部下のラムセスに譲ってしまいました。

しかし、王位を譲られたラムセスは、王族とは無縁のため第19王朝を開祖して初代のファラオ・ラムセス1世になりましたが、高齢だったため即位してわずか1年で亡くなり、その子のセティ1世が後を継いで国力を高め、更にその子のラムセス2世の時代になってエジプトは繁栄を極めることになりました。このように、ラムセスにとって、信頼の厚かった上司のホルエムヘプがファラオになったこと、そのホルエムヘプに子供がいなかったと言う幸運が重なってファラオになり、しかもその子や孫に恵まれ、220年にわたってラムセス王朝は栄えたのでした。


今日の釣果(アジとキス計80尾)

我々の住む東海地方は九州、瀬戸内と並んで日本三大海苔養殖産地ですが、特に知多半島沿岸の伊勢湾、三河湾一帯の沿岸では秋から冬にかけて海苔養殖用の海苔網が到るところで見られこの季節の風物詩となっております。

海苔の生産後期(2月頃)になると糸状体の果胞子(生殖)を持った胞子ができてきますので、これを細断し、海水を入れた水槽の中に入れた牡蠣殻の表面に蒔付けします。糸状体は牡蠣殻全面に繁茂して殻胞子を作り 夏の間牡蠣殻の中で眠っていますが、秋も10月上旬になり水温が摂氏23度以下になりますと、糸状体から放出された殻胞子を海苔網に種付けをします。

この海苔網を支える台座には「支柱式」と「浮き流し」が有ります。「支柱式」は海岸近くに支柱になる棒を刺し、これに海苔網を張って行います。「浮き流し」は海底の四方八方に固定されたロープで支持された浮きブイの間に海苔網に海に浮かべて行うものです。

両者の決定的な違いは、「浮き流し」は海に浸かり続け、支柱式は塩の満ち引きにより、毎日2〜3時間水から出て乾くと言うことです。以前は基本的に支柱式しか有りませんでしたが、「浮き流し」が当、三河湾沿岸では主流になってきました。その理由は「支柱式」に適した遠浅が少ない反面、内海で波静かな三河湾は「浮き流し」に適している上、「浮き流し」は摘み取り作業の自動化が出来るからです。

実は、この「浮き流し」の海苔網と我々の釣りは大いに関係が有るのです。海苔網を支持するロープの表面に牡蠣殻が付着し更に横エビと言う小さな生物がこの牡蠣殻表面に宿り、海底に落ちていくところをアジ、フッコ(スズキの子)、鯛、カワハギなどの魚が捕食するために海苔網周辺に集まってくるので、絶好の釣りのポイントになるのです。

今日は久しぶりに釣り友のNさん、Sさん、NMさんと誘い合わせて、知多半島三河湾沿岸の大井沖の海苔網周辺でアジ釣りをすることにしました。風も殆ど無く穏やかな好天に恵まれた今朝、9時頃ポイントに行くと既に3人は釣り始めていました。しかし、撒き餌の最中でまだ当たりはなく、私が釣り始めた頃、漸くアジが寄ってきて入れ食い状態になりました。餌を効率よく間断なく撒いてアジの魚群を散らせないようにするために、それぞれのボートをボートで繋ぎ合って四角形になるようにして、その中竿を投入しました。

そして、Sさんが魚探の画面を見ながらアジの魚群のタナを教えてくれるので、リールのメータをそのタナに合わせて釣るので極めて効率の良い釣りをすることが出来ました。サイズは15センチ前後の中型アジで、水深14mの8mから10m当たりのタナでよく食いました。5m前後でも釣れましたが型が少し悪くなるようでした。

さすがに潮止まりの11時近くなると殆ど当たりが出なくなりましたので、納竿して矢梨沖に移動してキスを狙うことにしました。釣果は50から100尾で、指を痛めている私が返しが遅いこともあって50尾と最も少なくやや不満が残りました。今年は水温が高いためかハゼやフッコの落ち込みが遅れている反面、キスの当たり年で、それも型もいいとあって、ポイントの海域には50隻以上の釣り船が集まっておりました。

アンカーを投入してから長竿で遠目に投げてから静かにイトを張った状態で引っ張っていくと、キス特有のブルンブルンと言う当たりが有り軽く合わせると15センチ前後のキスがかかってきました。結局2約時間で10センチから20センチクラスのキスを30尾ほど釣り上げて納竿しました。




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