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我が家のリフォーム 凄い夢を実現した大工さんの話(1)

現在、リフォーム中の我が家

現在、我が家はリフォーム中です。築後30年を経過して雨漏り、外装の退色、汚損、内装クロスの剥離・汚損等が目立ってきましたのでリフォームを決断しました。その主な内容は次のとおりです。

1.トタン張りの平屋根を撤去して寄せ棟の瓦葺きに改造
2.玄関の平屋根を撤去して切妻の瓦葺きに改造
3.現在の外装の塗装面上にセラミックタイルを総張り替え
4.ベランダ撤去して手摺り、床面ともに一式新設
5.内玄関を1m外側に拡張し床面を磨き大理石タイル張り
6.外玄関の床を大理石タイル張り
7.台所の調理台を撤去し新品に交換
8.台所を外に50センチほど拡張
9.勝手口を北側から西側に変更
10.台所の床面をビニタイルから板張りに張り替え
11.居間のガラス戸、雨戸を撤去・新設
12.トイレ、風呂場、2階踊り場の覗き窓を撤去・新設
13.開閉式玄関ドアを撤去して引き戸に改造
14.台所の壁のクロス張りを総張り替え

このリフォーム計画は全て妻の立案で、私は「そうか、そうか」と頷くだけでこれと言って意見を出しておりません。少なくとも私より長い時間家におり、掃除したり、調理したりすることで家の諸々の問題点を実感として把握しておりますから私より遙かにそのモチベーションが高いので当然のことと思います。

夏場に居間の壁をクロス張りから板張りに、床面も布張りから板張りに張り替えて住み心地が良くなったところで、この工事を担当した大工さんからリフォームを奨められ、大工さんのコメントを基に妻が以上のリフォーム案を考えたのでした。その大工さんが大変腕が立ち良心的な方だったので、妻がその大工さんに絶大な信頼感を抱いたことも決断を加速したようでした。そして、その大工さんが大変変わった趣味を持っておられますので明日紹介したいと思います。


大工のNさんの手作りヨット「白雲」

10時と3時の休憩時間に大工さんたちの楽しそうな会話についつい引きずり込まれてその話の輪に加わることが屡々ありました。そんな会話の中からNさんと言う、昨日の日記で触れました大工のNさんが実は大変変わった趣味を持っておられることが判りましたので紹介してみたいと思います。

実は彼はヨットの手作りの趣味を持っていたのです。それも徹底しているのです。彼はヨットを操縦することもさることながら、三代続いている大工さん家に育った血筋がなせるわざなのか、小さい頃からヨット木造でを手作りすることに興味を持っていたそうです。そして、中学時代にヨット好き同級生3人と仲良しになり、何時の日か Nさんの手作りのヨットで世界一周する夢を抱くようになったとのことです。

Nさんたちは手作りヨットで太平洋横断を考えていたところ、昭和37年(1962) に堀江健一さんのヨットによる太平洋単独横断の快挙を知り、先を越されて悔しい思いは有ったそうですが、手作りのヨットによる世界一周は当時でも珍しいことでしたので、それなりに意味の有ることと思い直し、昭和41年(1966)に大工のNさんはこの夢を実現するためのヨットを、図面を大金をはたいて購入し本業の大工の仕事の傍らSさんの自宅の庭先を借りて作り始めました。

リーダー格のSさんは、昭和38年に就職した我が街の市役所を6年後の昭和44年に退職してその夢を実行することにし、大工のNさんによる手作りのヨットが昭和44年に完成すると、昭和38年に就職した我が街の市役所をその年に退職してその夢を実行することにしたのです。

ところが、困った問題が起こりました。Sさんの自宅は車1台が通れる程度の細い道に面していたため、完成したヨットを車に積載して搬出することが出来ないことが判ったのです。やむなく、深夜庭先から板を道に敷いてテコの原理により広い道まで運び、車に積み替えて数キロ先の衣浦港まで運んだとのことでした。 そして、昭和44年5月29日、Nさんの作ったヨット「白雲」は艇長のSさん、大工のNさん、Iさん、Tさんの同級生仲間4人を乗せたヨットは家族、友人、関係者たちの見送りを受けて最初の寄港地の米国・ロスアンゼルスに向けて出港しました。この話の続きはまたの機会に掲載したいと思います。


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