−日記帳(N0.749)2003年12月15日−−日記帳(N0.750)2003年12月16日−
フセイン元大統領拘束の意義 近所の公園で狸の出没騒ぎ

イラク復興を統括する文民行政官のポール・ブレマー氏が記者会見場に現れ、笑みを浮かべて、「 Ladies and gentlemen, we got him. 諸君!我々は奴を捕まえました。」と開口一番発言した途端、詰めかけた記者団から拍手が起こり、ブレマー氏が次の発言を暫く控える場面が有りました。

恐らく、今年最後の重大ニュースになるであろうこの歴史的なニュースは昨夜8時過ぎにテレビで報道され、NHK、フジは予定の番組を中止して報道しましたが、私も見ていましたが日本テレビはトヨタカップを生中継していたこともあってテロップに流すこともなくそのまま中継を続けていました。

試合は観たし、ニュースも観たしで、チャンネルを切り替えていました。明日が新聞休刊日ですので、テレビ報道でしか確認しようがなく、試合終了とともに、フセイン拘束のニュース報道にかじり付きました。

後で判ったことですが、フセインの拘束はこの記者会見の8時間前に行われていたのですが、本人であることの確認や拘束の事実が公表されることによって起こりうる問題点の分析、そしてこれが重要なことですが、フセインの末路を如実に訴える画像の確保を確認してから記者会見したようです。

取り調べの係官に口を開けられて何かを差し込まれている情けない表情のフセインにはかっての面影は全くなく穴蔵に使えもしない8000万円相当のドル紙幣を抱えて潜んでいた哀れな老人でしか有りませんでした。この穴蔵は彼の生まれ故郷であるティクリット郊外の農家の中にあり、その入り口は泥などでカモフラージュされており、兵士がこれを見つけて穴蔵に手榴弾を投げ込もうとしたちころ、フセインが英語で「撃たないでくれ、私はフセイン大統領だ、交渉しよう」と言って投降する態度を示したのでそのまま拘束したとのことです。

そして、ここから残存するフセイン支持勢力に米軍へのテロ活動を指示していたことを示す文書などが発見されたと言われます。これにより、いもずる式に残存勢力が淘汰される可能性あり、その点ではプラス材料になりますが、逆に彼の身柄を開放することを条件とした人質テロが続発する恐れが有る点ではマイナス材料になります。

現在、イラクで起こっているテロは、フセイン支持グループ、フセインに無関係に反米活動をするバース党やスンニ派支持グループ、海外からのアルカイダ等のテログループの三つの勢力によって行われておりますので、フセインが拘束されても残り二つの勢力には関係なく、むしろこれをきっかけに激化する恐れさえ有るように思われます。

更に、フセイン自身が大量破壊兵器の存在を否定することは充分考えられるますので、その場合は大量破壊兵器をフセインが隠していることを理由イラクに戦争に踏み切った米英や、それを支持した日本なども苦しい立場に立たされることも考えられますので、全てよしと言うわけにはいかないように思います。今晩は、名古屋で友人たちと忘年会を開きましたが、この話で持ちきりでした。




自宅の近くには市立の三つの公園が有ります。一つ目は自宅前の児童公園、二つ目はその児童公園から東に500mほどのところにある交通公園、三つ目がほぼこの公園と隣り合っている、市内でも一番大きい雁宿公園(上の左側の写真)です。この公園は市街を見渡せる高台にあり、明治23年に日本初の陸海軍の大演習が衣浦湾で行われた時に、明治天皇がこの高台から演習を統監したことを記念して大正2年に開園しました。

園内にはその記念碑、戦死者の忠魂碑、殉難学徒のブロンズ像、新美南吉の文学碑などが有り、園内とその前の通りには桜が植樹されており、4月のはじめにはその桜の下で花見をする人たちで賑わいます。今年、友人たちとここで花見(上の右側の写真)をしたことは4月3日の日記でご紹介しております。

実はこの雁宿公園に狸が出没して話題になっております。この公園の外側に隣接している家にお住まいの知人によると、最近夜になると狸の親子が出没し、先日この一帯を縄張りにしている野良猫の集団とお互いに大きな鳴き声をあげて喧嘩騒ぎになったとのことでした。入園者の食べ残しや林の中の木の実などを求めて住み着いたらしいのです。

この日記の4月23日にご紹介しましたように、このところこの公園の北、5kmぐらいのところに位置する高速道路上できつねが見つかったことがありました。地元の新聞は「ごんぎつねが見つかった」と報じていましたが、山林などに宅地開発が進んでためにそこに住んでいた動物たちが追い出されて市街地に出没することが多くなったようです。

全国的にもこの傾向が見られ、きつね、たぬきだけでなく、猪、熊、猿などが出没して捕獲騒動が屡々おこっておりますが、きつねとたぬきの場合は人に危害を加えることはないのですが、農作物を食い荒らすことは有るようで、やはり問題になるようです。でも、そんな騒ぎが起こると、まだ自然が残っているのだと、ほっとするのは私だけでしょうか。


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