−日記帳(N0.1456)2005年12月09日− |
W杯1次リーグ組み合わせ決定(1) |
−日記帳(N0.1457)2005年12月10日− |
W杯1次リーグ組み合わせ決定(2) |
アジアを代表してドロワーとして招待された中山雅史選手 (右隣は元アメリカ代表のコビ・ジョーンズ(写真提供:共同通信社) |
ついに、運命の組み合わせが決りました。2006年W杯グループリーグの組み合わせ抽選会がドイツのライプチッヒで行なわれ、アジア・サッカー連盟(AFC)を代表して、ドロワー(抽選役)としてFIFAから招待された中山雅史選手(ジュビロ磐田)がその大役を果たした結果、右表に示すように日本はFグループに入ることが決りました。中山選手はこの招待を受けた時、抽選日の翌日が天皇杯のアルビレックス新潟戦であったため、天皇杯か抽選会かで迷ったようですがチームメートの後押しもあって抽選会行きを決意したようですが、幸い試合は2:1で勝利しましたので安堵されたことと思います。まずは、各グループについてコメントしてみたいと思います。 ・Aグループ: ホスト国ドイツ、コスタリカ、ポーランド、エクアドルですが、日本としてはこのグループに入らなくてよかったと思います。ドイツは強いだけでなく、ホスト国のため熱狂的なサポーターの応援でアウエーの雰囲気になるので、その点ではブラジルやアルゼンチンよりもやり難いと思われるからです。ここはランクが4ケ国とも接近しておりますので混戦が予想されますが、順当ならドイツ、ポーランドですが、予選でブラジルを倒した実績もあるコスタリカも侮れません。 ・Bグループ: イングランド、パラグアイ、トリニダード・トバゴ、スウェーデンですが、イングランドは前回大会に続いてエリクソン監督の母国であるスウェーデンと対戦することになり、母国ブラジルと対戦するジーコ監督と同じです。 ・Cグループ: アルゼンチン、コートジボワール、セルビア・モンテネグロ、オランダが入ったこのこのグループは「死のグループ」と言われるほどに厳しいようです。それは、78年W杯決勝の再現となるアルゼンチンとオランダが入った上、旧ユーゴスラビア時代からW杯常連のセルビア・モンテネグロ、初出場とはいえ身体能力に優れるコートジボワールも侮れない存在なだけに、大激戦が予想されます。 ・Dグループ: ここは、ポルトガルとアンゴラという旧宗主国対旧植民地の対戦が実現し、これに強豪メキシコとアジアの古豪イランを加えた4チームの争いも熾烈です。 ・Eグループ: ここは、Cグループに負けず劣らずの「死のグループ」と言えます。24年ぶりの優勝を狙うイタリア、FIFA順位ではイタリアより上位なのに何故かシードされなかったアメリカ、そしてFIFA2位の強豪チェコの3チームは90年のW杯イタリア大会でも同組で戦った因縁があり、その時はイタリアとチェコが勝ち抜いいており、米国のリベンジと新顔のガーナがイタリアとの初戦でどんな戦いぶりを見せてくれるのかも注目されます。 ・Fグループ: ブラジルの優位は揺るぎませんが、逆に図抜けたチームが1チームいて、そのチームと最終戦で当たる日本は日程運に恵まれたと思います。何故なら、ブラジルは日本と対戦する前にクロアチア、オーストラリアに連勝して予選通過決定している可能性が高くその場合は同じブラジルの英雄ジーコ監督に遠慮して無理に勝ちにいかない可能性が高まると思われるからです。とにかく、格下のオーストラリアに初戦で勝ちさえすれば、クロアチアと引き分けても得失点差でクロアチアの上に行ける可能性は充分有りますので、初戦で大勝することが絶対条件となります。 ・Gグループ: ここは、欧州予選でも同組でつばぜり合いを演じたフランスとスイスが同居しており、予選では2試合ともドローだっただけに舞台を移しての対決の行方が注目されます。一見、ここに入った韓国はクジ運が良さそうに見えますが、スイスがフランスと同じくらい強くなっていることと、身体能力の強いガーナが侮れないからです。 ・Hグループ: 悲願のW杯初出場を果たしたウクライナは初戦でスペインと対戦、あとチュニジア、サウジアラビアですが、スペインにとっては楽な組み合わせで、残り3チームの2位争そいになりそうです。ウクライナがダークホースのような気がします。 抽選会終了後、記者会見に臨んだジーコ監督は「アルゼンチン、オランダ、コートジボワール、セルビア・モンテネグロの死のグループには入りたくなかった。ブラジルとは決勝トーナメントで当たるより、グループリーグで当たった方がいい。決勝トーナメントに進むためには、初戦が重要。勝てば、決勝トーナメント進出が見えてくる。いまは初戦のオーストラリア戦に絞って考えている。3試合の順番については気にしていないが、ブラジルと初戦で当たるよりは少し楽だと思う」などと感想を述べております。 一方、日本との対戦が決まった各国の監督は以下のような反応を見せている。ブラジル代表のカルロス・アウベルト・パレイラ監督は、同じブラジル人のジーコ監督が率いる日本との対戦について、「できれば避けたかったんだが、日本がライバルである以上、我々が次のラウンドへ駒を進めるには全力を尽くさなくてはならない」とコメント、1998年大会ではオランダを、2002年大会では韓国を率い、ともにベスト4に導いた実績のあるオーストラリアのフース・ヒディンク監督(オランダ・PSV監督との兼任)は「当然のことながら、ブラジルと同じ組になれば、困難が予想される。ほかの顔ぶれを見ても、厳しい組に入ったと思う」とコメント、そして、クロアチアのズラトコ・クラニツァール監督は「かなり満足のいくグループに入れたと思う。もちろんブラジルは優勝候補だが、我々は今年、親善試合でブラジルと引き分けている。また、オーストラリアより我々の方が力は上だろうし、日本にも勝てるだろう。予選で見せた我々のプレーが、W杯に向けて前向きになる理由を示してくれている」とグループリーグ突破に向けて自信を窺わせるコメントを残しております。 |
グループ (平均R) | 国 名 | 国旗 | 出場経緯(回数) | W杯過去 最高順位 |
FIFA ランク R |
A (24.3) | ド イ ツ | 14大会連続(16) | 優勝 | 16 | |
コスタリカ | 2大会連続(3) | ベスト16 | 21 | ||
ポーランド | 2大会連続(7) | 3位 | 23 | ||
エクアドル | 2大会連続(2) | 1次敗退 | 37 |
B (26.0) | イングランド | 3大会連続(12) | 優勝 | 9 | |
スウェーデン | 2大会連続(11) | 準優勝 | 14 | ||
パラグアイ | 3大会連続(7) | ベスト16 | 30 | ||
トリニダード・トバゴ | 初出場 | − | 51 |
C (23.8) | アルゼンチン | 9大会連続(14) | 優勝 | 4 | |
オ ラ ン ダ | 2大会ぶり(8) | 準優勝 | 3 | ||
セルビアモンテネグロ | 2大会ぶり(10) | ベスト4 | 47 | ||
コートジボアール | − | 初出場 | 41 |
D (24.5) | メ キ シ コ | 4大会連続(13) | ベスト8 | 7 | |
ポルトガル | 2大会連続(4) | 3位 | 10 | ||
イ ラ ン | 2大会ぶり(10) | 1次敗退 | 19 | ||
ア ン ゴ ラ | − | 初出場 | 62 |
E (18.0) | チ ェ コ | 4大会ぶり(9) | 準優勝 | 2 | |
米 国 | 5大会連続(8) | ベスト4 | 8 | ||
イ タ リ ア | 12大会連続(16) | 優勝 | 12 | ||
ガ ー ナ | 初出場 | − | 50 |
F (21.3) | ブラジル | 18大会連続(18) | 優勝 | 1 | |
日 本 | 3大会連続(3) | ベスト16 | 15 | ||
クロアチア | 3大会連続(3) | 3位 | 20 | ||
オーストラリア | 8大会ぶり(2) | 1次敗退 | 49 |
G (31.5) | フ ラ ン ス | 18大会連続(18) | 優勝 | 5 | |
韓 国 | 18大会連続(18) | ベスト4 | 29 | ||
ス イ ス | 3大会ぶり(8) | ベスト8 | 36 | ||
ト ー ゴ | − | 初出場 | 56 |
H (26.0) | ス ペ イ ン | 8大会連続(12) | 4位 | 6 | |
チュニジア | 18大会連続(18) | 1次敗退 | 26 | ||
サウジアラビア | 18大会連続(18) | ベスト16 | 32 | ||
ウクライナ | − | 初出場 | 40 |
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