−日記帳(N0.1507)2006年01月29日−
リスニング試験の是非
−日記帳(N0.1508)2006年01月30日−
リスニング用プレーヤーについて


今年のセンター試験から英語のリスニングが導入されました。賛否両論有るようですが私は賛成します。その理由は単純です。大学を卒業してから実際に英語を活用するケースは「読み書き」よりも会話を通して「聞く話す」ケースが圧倒的に多いからです。実際、私の経験では英語を活用する場合は会社の内外で外国人と打ち合わせるケースが圧倒的に多く私的にも海外旅行では「聞く話す」だけが役立つからです。

実際、私の大学入試の時に出題された英語の文章をごく普通の米国人に見せたことが有りますが、難しくて完全には理解できないとと言っていたのを思い出します。米国でも知識階級の人たちでないと判らないような英語は会社でも家庭でも役立つケースはまず有りません。特に、会社ではもし間違って解釈して契約してしまうと大変なことになりますから、お互いに誤解しないように平易な言葉を選ぶわけです。

今回は、4問で合計25の設問からなり、英語を常用語とする外国人の会話を聞いて設問に予め用意された語句の中から選んで回答する形式になっております。その外国人の会話はほぼ普通の速さで10秒前後のもので、例えば、「What do you like order? I like eggs with toast and sausage but not bacon. OK and coffee? Sure.」

という内容の会話を聞かせて、「What does the man order?」と質問して オーダーした食事の内容を4つの選択肢から選ばせる要領で、このような設問が25問有り30分で答えるのですが、設問ごとにその場で回答する必要が有り後になって訂正する時間は有りません。

配点は50点で全配点900点の約5.6%を占めますので、99%以上の正解率が要求される国立難関校にはリスニングテストが零点ですと例え他の全学科で満点を取っても合格出来ません。今回のリスニングテストの平均正解率は約75%とのことでした。私も実際にインターネットを通して受験してみましたが、約75%でした。何時ぞや、地元の大学で英会話レッスンを受講してみたのですが一向に上達しないので、先生にその理由をお尋ねしたところ、「あなたぐらいの年配ですと、ヒヤリングに必要な聞く力が衰えていますのでスピーキングはできてもヒヤリングが出来ないからです」やはり、英会話は早い時期からトレーニングする必要が有ります。大学受験に取り入れるのは当然のことで、むしろ遅いくらいだと思います。



パソコン関連製品、ボート関連部品、釣具、イベント入場券を購入しようとする場合、店頭に出向いて購入するよりもインターネットオークションをまず覗いてみると、新品でも店頭価額より安くなっている場合が結構多く、中古品ですと通常は定価の半値程度、時には1/10程度で購入出来る場合も有ります。実際、つ先日もかねてより欲しかった定価10,000円低度のリールを3,000円で落札することができました。

今日もヤフーのオークションを覗いていたところ、今年のセンター試験の英語リスニングテストに使用された使い捨てのICプレーヤーが出品されてました。最初は物珍しさもあって3,000円で落札されておりましたが、最近は1,000円が相場になっているようでした。このICプレーヤーは試験終了後、受験生は返さないで持ち帰ることが出来ますのでオークションに出品すること自体、何ら問題有りません。

しかし、この製品は使い捨て用に作られておりますので日常の一般的な用途には不向きで、結局最終的には捨てざるを得ないことを考えれば例え1,000円と言えども売れるうちに売っておくのが賢明でしょう。多分、購入目的は物珍しさよりも来年の受験に備えて事前に試しておこうとの意図のように思われます。実はこの製品は上の写真で判りますように、縦9cm 、横6cm 、高さ2cm の箱形のプレーヤー本体と問題の音声が入っているメモリーカード(容量15.4Mバイトのスティックロム)、イヤホンの3点セットからなっております。

「電源」「確認」「再生」の3つボタンとボリュームツマミのみの簡単な構造ですので、取り扱いは簡単で事前の説明も殆んど不要とさえ思われます。それでも、試験当日トラブルが有ったのは製品の品質不良よりも、取り扱いミスによるものが殆んどだったように思われます。予め電池が内臓されている場合は電池の消耗を防ぐために紙などの絶縁シートが電池ボックスの蓋の隙間に挟められておりますが、この製品にもそのような処置が施されておりますので、この紙を取り除かないまま電源ボタンを押しても電源が入りません。

また、再生するには「確認」ボタンを押して確認音声を再生した後、 1秒以上「再生」ボタンを押し続ける必要が有りますので、チョイ押しでは再生されません。更に、挿入口にメモリースティックを挿入する場合、普通のメモリースティックリーダーと違い、「カチッ」という音がしませんが止まるところまで押し込めばそれでOKです。音がしないからダメだと思い込んでもう一度やり直そうとして押し込んでもバネが無いのため自動的に戻ってこないため慌ててしまう恐れも有ります。以上の3点は、この種の製品に使い馴れていれば全く問題なくパスできますが、使い慣れていない受験生がこの三つのいずれかにひっかかって、製品の不良と思い込んで試験官に訴えたものと思われます。

製品本体の基盤はミツミ電機製、単三電池はソニー製で、国内外のどここかでアッセンブルされたようで、原価は1,000円程度でしょう。百均のダイソーに頼めば500円ぐらいで売ってくれそうな代物です。トラブルのニュースの影響なのか、ミツミ電機の株価はそのニュースの後に他の要因も含めて急落しました。もし、品質不良ではなくて受験生の単なる取り扱い、操作ミスだとしたら迷惑な話です。来年は製品を回収することで受験生の経済的負担を無くし、かつその分もう少し品質・性能を向上させたらと思います。


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