−日記帳(N0.1543)2006年03月08日−
ネパール旅行から帰国
−日記帳(N0.1544)2006年03月09日−
ネパール旅行を終えて思うこと


バンコク国際空港内で食べたラーメン

今回のネパール旅行で予想された辛いことのひとつに、バンコク国際空港での乗り継ぎ時間の長さが有りました。ネパールのカトマンズ国際空港からタイのバンコク国際空港に到着するのが18:15、ここで乗り換えて中部国際空港に行く便は約6時間後の翌日の0:10ですから、この6時間をバンコク国際空港内で待機することになるからです。バンコク国際空港は24時間ハブ空港ですから乗り継ぎの搭乗客でごった返しておりました。搭乗客もアジア系に混じって欧州系の人たちも数多く見られました。

女性達は立ち並ぶDFSのウインドショッピングで時間を費やせるのですが、男性たちはそうもいかず椅子に座って会話を楽しむのが精一杯ですが煙草も吸えないので途中で席を外しては喫煙場に駆けつける人もおりました。インターネットルームは有ったのですが利用法が判らなかったので使わずじまいでした。結局、夕食にラーメン(上の写真)を食べてそこで30分ほど時間を費やし、あとは椅子に座って仮眠をとって何とか恐怖の6時間を過ごし定刻どおりに中部国際空港行きの便に搭乗しました。


カトマンズ市内各所に見られる治安部隊の銃座

海外旅行するとある共通の思いに駈られます。それは、日本という国がいろいろな面で恵まれているとの思いです。給与所得と年金の高さ、医療費と税金の安さ、料理の美味しさ、気候と治安の良さ、政情の安定度は先進国を含めてもトップクラスと思います。このところ、トルコ、カンボジア、ベトナム、ネパールと、発展途上国ばかり旅行しておりますのでその思いが強く、特にネパールは世界最貧国と言われておりますので一層強く感じられました。ネパールの一人当たりのGDPは269米ドル程度で、日本の34,510米ドルの0.8%にも達しません。

先回、旅行したカンボジアも一人当たりのGDPは291米ドル程度でネパールと並んで世界最貧国と言われているのですが、人々の表情、特に無邪気に遊んでいる子供達の表情がネパールの子どもたちに較べて明るく見えるのです。カンボジアは長い間続いてきた内戦が終ったのに、ネパールは国王一家の射殺事件、毛沢東主義反政府武装組織による治安部隊への襲撃事件が多発して市民が巻き込まれるケースが続発していること、外国からの援助が王族や政治家に流れて国民に行き渡らないこと、外国資本導入による雇用機会が無いことなどがその原因と思われます。

上の写真はカトマンズの主要道路の各所に設けられているボックス内の銃座です。兵士、実は警察官が通行人に向けて何時でも銃撃できるように機関銃を構えている風景は不気味で、この国の悲しい事情を物語っております。また、ポカラのベワ湖湖に行った時、カービン銃を担いだ兵士たちが多く見られましたが、たまたまベワ湖畔にある別荘にギャレンドラ国王一家が立ち寄っていたためでした。一方、ポカラ市内に豪勢な邸宅が立ち並んでいましたが、それらはかの有名なゴルカ兵のものでした。彼等は英国に雇われてイラクなどに派遣され無事兵役を終えると莫大な報奨金を手にすることが出来るからでした。自国を守るのではなくこうして他国を守る兵士たち、国民ではなく国王や自分の身を守る兵士たち、この国には国民を守るしくみはどこに有るのだろうかと思わざる得ませんでした。


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