飼育記

1章 我が家の動物君たち

お陰で、私は一缶600円もする美味しい貝柱を三日続きで毎晩、肴にすること が出来ました。
chasukeクンには薬入りの汁を飲んでもらうことで、彼の傷は綺 麗に治り、楽々とオーデイオラックの上に飛び乗れるようになりました。

ところがその数日後、今度はサリーちゃんの鼻に小さな穴が有るのに気付きました。 お人(犬)よしのこの犬は、野良猫を
chasukeクンと同様にみなして無警戒 に野良猫に鼻を突き出してガブリとやられたらしいのです。
猫特有の歯型が残っておりましたから間違い有りません。
また、病院行きです。 犬は猫と違って患部に薬を塗れるので治療は簡単でした。 猫に薬を塗ると舐めてしまうので効き目が無いのです。

家の近所のある会社の独身寮をアジトにしている野良猫のグループの一 員が犯人(猫)であることは間違いなく、昨年そこのテニスコートでプレーした 近所の奥さん達の足が赤く腫れ上がってかゆみを訴える事件が有り、調べ てみたらそこの野良猫達に寄生する蚤(のみ)にやられたことが判ったからです。
その後chasukeクンにもこの蚤が移ってしまい今回と同じ病院に駆け込む始末で、野良猫達に酷い目に遭っていますが、猫好きな私はそれでも彼等を恨む気にはなれません。
彼等だって好んで野良猫家業をしているわけではありません。

その野良猫達に非常事態が訪れようとしていることが最近判ってきました。
実はその会社は放射性廃棄物の個化プラントの研究・開発をこの 街で行ってきたのですがこの分野から撤退することになり、近々 この独身寮も閉鎖されることが決まったのです。

その独身寮の管理人さんが無類の猫好きで毎日野良猫にエサを与えてい るので、あちらこちらから集まり今や10匹以上の野良猫集団のアジトと化 したのです。
その管理人さんもここを去りますので食い口の無くなった彼等 が近所を荒らしまわることになると思うとやりきれません。

話しの続きはまたの機会に。

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