飼育記

2 章 chasukeクンの脱走劇

今朝、我が家の動物クン達にちょっとした騒動が起こりました。 家の中にいるはずのchasukeとサリーの姿が見当たらないのです。
chasukeの脱走は今に始まったことではありませんが、2匹ともそろって 脱走したことはこれまで無かったので、びっくり仰天して探してみたら何と 2匹とも脱走して庭の中で悠々と日向ぼっこしているではありませんか。

夜行性のchasukeは昼間とあって無抵抗のまま簡単にご用になりました。 サリーは体が大きいため家の周りの塀を飛び越すことも、フェンスの隙間 から這い出すことも出来ないので、時々庭の仲に限定して放し飼いにする ことも有るので、一声呼ぶと喜んで尻尾を振って家の中に戻って来ました。

ところで、彼等が脱走できる場所はこの場合、玄関しか有り得ません。 しかし玄関には網戸が閉っている上重いドアーが半開きになっていました。 器用なchasukeは網戸の閉め方を中途半端にしておくと網戸の木枠に手 の爪をたてて引っ張って開けることは出来ますが、重い半開きのドアーを 押し開くことは出来ません。

話しがそれますが、chasukeの器用さに以前、驚かされたことがあります。 ある寝苦しい真夏の夜のことでした。 2階で寝ていてあまりの寝苦しさにウトウトしているとどこからとなく「コロ コローン、コロコローン」と鈴を振るような音が間を置いて聞えてくるのです。 怪談の「牡丹灯籠」を思い出してぞーっとしながら階段を降りて行くとそれ がchasukeの仕業と判ったのです。
chasukeがドアーのノブめがけてジャンプしていたのです。
その度にノブに掛けられていた鈴が鳴っていたという訳だったのです。 今でこそ、夜中はchasukeを居間、サリーを玄関に隔離してそれぞれに縄 張りを与えておりますが、当時はサリーが居なかったのでchasukeは自由 気ままに夜中は家中を徘徊していたのです。
その夜はたまたま玄関と居間を仕切るドアーを閉めたままにしてあったので chasukeは玄関から居間に入れず、なんとか開けようとしてドアーのノブめ がけてジャンプしていたのです。

chasukeはこのドアーを爪を立てて引っ張っても開けられない時は、ドアー をガリガリかじって開けてくれとせがむのです。
開けるとその振動でノブに掛けてある鈴が鳴るので、何時の間にか彼は鈴 が鳴ればドアーが開くもの思いこみ、ノブにジャンプして鈴を鳴らす習性が 備わってしまったため、こうして夜中にドアーを開けようとしていたのです。

話しを元に戻しましょう。 玄関はサリーの縄張り区域ですので、普段から仲の悪い彼等がここに一 緒にいることはないので、サリーがchasukeが逃走しないように張り番し てくれていると思って安心していたのがとんでもない間違いでした。
彼等の逃亡は共同作業で行われた可能性が強いのです。
まずchasukeが敢えてサリーの縄張り区域を侵して網戸に接近し、手を 使って網戸を開けた後、今度はサリーが鼻先でドアーを押し開けてて2匹 そろって外に出たのです。 でも、こんなことで、仲の悪いchasukeとサリーが少しでも仲よくなってくれ ればいいのにと思うと複雑な思いにかられました。 サリーのお話をしようとしたのにまた脱線してしまいました。
彼女のことはまたこの次に。

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