スイス旅行記


ついに、このツアー最後の日になってしまいました。 この日のベルンは朝から曇りがちで今にも降り出しそうな天候でしたが、トラブルも無く目的の三名峰を全て見終えた満足感と、漸く帰国出来る喜びも入り交じってか、ツアーのみなさんの顔は晴れやかでした。 このベルンの旧市街はU字状に湾曲して流れるアーレ川を天然の防壁としてそのU字の中に広がっており、その主な建築物は15,6世紀の頃のまま残っている、まさに世界遺産にふさわしい美しい中世都市です。 1191年にハプスブルグ家と並ぶ名門のツエーリンゲン公国のベルトルド5世がアーレ川の湾曲部に築いた砦がベルンの発祥で、1405年の大火で木造建築が壊滅したのを教訓にして砂岩を使って再建した ために、こうして今日までそのままの形で残っているわけです。

日本の場合、砂岩や大理石等の石材資源に恵まれなかったのと地震の影響も有って幾多の大火にもかかわらず木造から石造へ変遷しなかったために殆どの建築物は老朽化したり焼失したりして、現存しても修復 されているのは残念なことです。 有名な時計塔(右写真)も1191年に木で作られたものの、1405年に大火で焼失したため石造りで再建され1530年に機械仕掛けになったままの状態で現在に至っていると知ってその思いを新たにしました。 当時のまま今でも、時報の3分前になると道化師の人形が自分の頭の上の鐘を鳴らそうとして体を動かすとベルンの象徴である熊達が次々に現れる時計塔の4分間ショーはベルン観光の目玉になっております。 旧市街の目抜き通りに目立たない字で「アインシュタインハウス」と書かれたレストランが有りました。 この2階にアインシュタインが妻と1902年から7年間住みついて相対性理論を思いついたと言われる部屋が今でもそのままの状態で残されており有料で公開されておりました。 さりげなく歴史の重みを感じさせるベルンの街角でした。 ベルンにはスイス最大のゴシック建築のミュンスター大寺院等見どころは他にも多数有るのですが 時間の関係で足早にルツエルンに移動しました。
8章 第7日:ベルン市内観光を経てルツエルンへ
ベルン市内を流れるアーレ川 ベルン市街の遠景
雪解けの水を集めるアーレ川は川幅
こそ数十メートル程度だが流れが速
く天然の防壁の役目を果たしている
アーレ川はU字状に流れており市街
はこのU字の中に収まり、その中心に
ミュンスター大寺院がある
ベルン観光スポットの時計塔 時計塔の仕掛け部分
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