我が闘病記

第15章 入院生活を終えて思うこと:

こうして恐怖の一夜は過ぎ、それから約1ケ月後に無事退院出来たのです。 そして、術後2週間したある日、梅干しのようなものを担当医師が見せてくれました。(右の写真) 「これがあなたから摘出した神経腫瘍です。病理検査で悪性でないことが判りましたの で、再発の恐れはまずありません。」その言葉を聞いて涙がこみ上げてくる程嬉しかったのです。

そして、看護婦さんをはじめ病院のみなさんへの感謝の気持ちで一杯になり、1週間前にこうし て副主任さんに暴言を吐いて罵倒した自分が本当に恥ずかしく思えたのです。

腫瘍切除で、切断された神経は永久に切れたまま二度と繋がりません。 運が良ければ、隣接する神経がその肩代わりをしてくれることも有ると言われましたが、残念 ながら、切断された神経が支配していた左の太股と足首に軽い麻痺と痺れが後遺症として今 でも残っておりますが通常の生活には何ら支障は有りません。 地獄のような激痛から解放されたことを思えばこんな後遺症なんて何でも有りません。

私は今回の経験を通していろいろなことを学ばせて頂けただけでなく病院関係者、家族 、友人達の有り難さを思い知らされ、素晴らしい友達にも巡り合い人生観の 変わる思いをさせて頂きました。

そして、この思いを我が人生の記録として残そうと思いつき何とか纏め上げることが出来ました。お読み頂いて本当に有り難うございました。   




背中を切開して腫瘍部を露出させたところ
 硬膜とクモ膜を切開して腫瘍を露出させたところ
 丸く真珠色の馬尾神経腫瘍が膜内に見られます
 この腫瘍を切り取って膜を縫合して手術は終了

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