浮気に思うこと(第4回)
(トリとヒトの浮気の違い)

トリの雌の凄まじいまでの浮気については、9月16日の日記「情けないトリの夫たち」で紹介していりますが、改めてここで纏めてみますと次のようになります。この情報には不確かなものも含まれていることを予めお断りしておきます。

・スズメ
雌ツバメは働き者の若い雄ツバメを夫にして巣作りをさせた上で交尾して雄を満足させ、夫が巣から離れている間に気に入った雄が巣に近づいてくると巣の中に誘い込んで浮気する習性が有ることがある研究者の研究により判明しました。この巣で受精した卵のうち夫の受精卵はせいぜい30%、残りはは別の父親だったことが判明したからです。しかし、その研究者は「その別の父親は最初の夫よりはるかに健康な強いツバメだった」としてこのツバメの雌の浮気はより強い種族を保存するための正当な行為だったとしております。

・ツバメ
この情報は伝聞ですので少し信頼性に欠けますが、ツバメの雌は夫がいなくなったホンの一瞬のスキをみて、雌は浮気する習性が有ると言われております。そして、夫がすぐそのことに気付き、雌のお尻を突ついて、浮気相手の精子を全部出させると言うのですが、事実だとすれば雄もたいしたものです。

・オシドリ
仲睦まじい夫婦の代名詞にもなっているオシドリ夫婦は実は、仲がいいのではなくて、雌がよく浮気するので心配した雄が浮気されないように雌の後に付いているのだそうです。

このようなトリの雌の浮気性はより強い種族を保存するための正当な行為と私も思います。ここに面白い資料が有ります。これは、2004年01月14日の日記「人類とインフルエンザ」で紹介しておりますが、RNAウイルスのN型がこの資料のようにトリは9種類全て存在するのに、ヒトを含む哺乳類では4種類以下、A型がこの資料のようにトリは15種類全て存在するのに、ヒトを含む哺乳類では2種類以下でしかありません。この事実はトリの多くが渡り鳥として長距離を飛ぶためインフルエンザに感染しやすいことを物語っており、長距離飛行と感染に耐えうる強靱な体力が種族に要求されていることを意味しており、雌の浮気性もこれに関係していると考えております。

トリの浮気はこのように正当性を見い出せるような気がしますが、ヒトの浮気にはどう考えても正当性は見出し得ません。トリの場合は生殖が目的なのにヒトの場合は目的は快楽であることが明確だからです。しかし、浮気が人の道に反することは認めるとしても、浮気しようとする思いそのものが人の道に反するとは思えません。異性へのときめきは年齢、性別、環境に関係なく有り、決して異常ではなく、むしろ、生きる喜びを感じたり、気分を若返らせることにも役立つ正常な感情だと思います。 トリは種族保存、ヒトは自身の若返りのために浮気をほどほどにそのプロセスを楽しんだらいいのではないでしょうか。これをもって、独断と偏見に満ち、満ちた我が浮気論をひとまず終えることとします。

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