6章 ラマンチャ地方にて
トレドから地中海に近いコルドバにかけては、女性の乳房のように美しくなだらかな山脈が丘陵となって地平線まで続き、草原には、紫色のサフランの花、点々と刈り込みした松のように見えるオリーブ畑、直線状のブドウ畑、更には向日葵畑といった、スペイン特有の絵はがきのような農村風景がバスの車窓から見られ、やがて小高い丘の上に風車が見られるようになりました。 この風車は小説「ドン・キ・ホーテ」の主人公が巨人と間違えて戦いを挑んだことで有名で、当時は木の実の粉ひきに使われておりましたが現在は使われておらず、200ペセタ(180円)で中に入れてもらいました。 何故か、所狭しと壁にワインの空き瓶が置いてあるだけの殺風景なところでした。 ラマンチャ地方に散在する風車 | |
7章 コルドバにて(マドリードから500キロ) | ||
やがて、バスは、マドリードでの2泊から数えて3泊目の宿泊地のコルドバに着きました。 約1000年前には世界最大の都市(前項の歴史で解説) だった面影が街の随所に見られました。 イスラム王朝のラフマーン一世が8世紀に作ったモスクに、イスラムを撃退してからカルロス五世がカテドラル(教会)を作った結果、イスラムとカソリックが同居した世にも珍しい教会を見学しました。 また、カソリック教徒に追放されるまでユダヤ人の住居だったアパートには、現在はスペイン人が住みつき、そのヴェランダには色とりどりの花々が美しく飾られ「花の小径」として有名なスポットになっておりました。 花の小径の中のアパート | |
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