スペイン旅行記

12章 バルセロナにて(2)
いよいよ、7泊目の最後の宿泊地のバルセロナに向けて、地中海に沿って500キロを走るために、また弁当持ち込みでバスに乗り込みました。

北欧やオランダ、ドイツ、ベルギー等の欧州各国は緯度が北海道よりも低いところが多く太陽の恵みを受けることが少ないので、暖かさを求め、太陽を求めて、南へ南へ長期休暇をとってバカンスに行く習慣が有り、彼等がこのあたりの地中海沿岸のリゾート地に押し掛けて来るようです。 車窓からもそうしたリゾートマンションが多く見られ、中には海水浴を楽しんでいる風景も見られました。

昨年の初夏にパリの高級レストランで食事した時、汗がにじんでくる程に暑いのにクーラーが効いてないので、 不思議だったのですが、彼等は暑さにはさほど抵抗を感じないのでクーラーを使うことは少ないとのことでした。そう言えば、欧州の車やアパートにクーラーが殆ど取り付けられていないのもこうした暖かさを求める欧州の人達の習慣と湿度が少ない気候のためだということが実感出来ました。

バルセロナは、名古屋と同じ200万の人口を有するスペイン第2の大都会で、人口300万の首都であるマドリードに先駆けて1992年にオリンピックを国の援助を受けないで実施したことから判るように、マドリードに対して、強い対抗意識を持っていることは、東京に対抗意識を持つ大阪に似たところが有ります。

紀元前からの古い歴史を持ち、「ギリシャのヘラクレスによって築かれ、ローマ帝国のシーザーによって飾りつけられ、ゲルマンの西ゴート族によって輝いた」との誇りを抱くバルセロナ人は独立意識が強く、まだ500年程度の歴史しかないマドリードを小馬鹿にする風潮がその背景にあるようです。

現に、今日12月1日に東京・国立競技場でサッカーの世界クラブチャンピオン決定戦のトヨタカップに欧州代表として、レアルマドリードが出場することを現地ガイドさんに話したら「あんなのは寄り合い所帯さ」と冷ややかで、ちょうど阪神ファンが巨人を軽蔑するのに似ているように思いました。

でも、今日ブラジル代表を破って世界一に輝いたわけですからたいしたものです。 市内観光で、明治村のスペイン版のスペイン村、海洋博物館、有森さんが駆け抜けたモンジュイックの丘のオリンピックスタジアム等にも寄ってみましたが、やはり印象深かったのは、次ぎの3つでした。

@ ガウデイの聖家族教会   A ピカソ美術館 B スリとの出会い

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